7月9日が日米関税問題の決着期限。ここにきて輸入制限を掛けるという話まで出てきちゃいました

トランプ大統領、日本に輸出台数制限を掛けると言っていたことが報じられている。また5月中旬、アカザーさんに対し「ノラクラ逃げると怒るからな!」と忠告していたことも報じられている。さらに「交渉は膠着状況」のようだ。いろんな意味で我が国のDNAのようになってきた外交のヘタクソさが如実に現れた。もしかすると本当に台数制限を掛けられるかもしれない。

写真/日本郵船

ここまで読んで業界に詳しい人は「またぞろ輸出制限か!」と思うことだろう。1981年、我が国はアメリカから「調子に乗ってるんじゃねぇ!」とばかり、年間168万台という自主規制を強いられた。当時アメリカはGATT(貿易に関する協定)を尊重していたため、輸入台数規制は掛けてことかった。代わりに日本が”自主的”に台数を減らすというカタチとしたワケである。

自動車の輸出はイケイケドンドンで200万台目前という状況だったこともあり、大ブレーキを掛けられてしまう。自主規制がきっかけでアメリカに工場を作ることになった。今回も同じ図式だと思えばよい。唯一の違いは親分が「GATTなんかくそ食らえ!」だから、自主規制でなくアメリカ側が明確なバリアを作る点にある。自由貿易もヘチマもナスもないデタラメだ。

ちなみに2024年のアメリカ向け輸出は162万台。どのくらいに絞られるか不明ながら、100万台ということになったらホンダを除き激震である。加えて輸出台数の企業別振り分けも難しい。おそらく2024年の輸出実績をベースに均等で減らすことになると思いますが。アメリカ工場の増産が出来る企業は影響少ないだろうけれど、輸出依存度の高いマツダやスバルなどは困ったことになる。

交渉終了は7月9日。延長されるという話も出たけれど、イスラエルとイランのトラブルの収束させたということで再び強気に戻っていると聞く。このままだと厳しいことになるかもしれません。クルマだけでなくコメも押し切られるようだと外交大負けです。

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