トランプ関税、自動車は現在27.5%。いつから何%になるのか? アカザー交渉役、どんな約束だったのか
トランプ関税は本来なら8月1日から改訂されるハズだった。されど根拠不明のまま8月7日から施行されるとなった。さらにさらに! 税率は15%ということだったけれど、始まってみたら今までの税率に15%を上乗せされている。アカザー交渉役、どうなってんの? もっとワケワカランのが自動車で、日本時間で8月9日になっても27.5%のまんまだったりする。
不明確なのが税率で、自動車は12.5%+2.5%の15%と言われていたが、2.5%に15%を上乗せするという話も出ているようだ。15%でも厳しいのに、17.5%となったら15%の欧州や韓国より不利になる。アメリカ筋に聞いてみたところ、日本の自動車関税について強い不満を表明してるのはGMとフォードだという。米国のメーカーなので政府とのパイプは太い。
そんなGMとフォードは、トランプ関税が掛かったら日本が一番有利だと言う。そらそうだ。日本車はアメリカ製部品も少なくない。大してGMやフォードって、アメリカ工場ながら部品を世界中から調達している。GMとフォードにはローカルコンテンツ(日本の自動車メーカーに対しアメリカ製の部品を使わなければならないという法規)が適用されていなかったからだ。
ラトちゃんベッちゃん、とな!
GMやフォード車はアメリカ工場製であっても使っている部品が輸入品だった場合、その分の関税を支払わなければならない。アメリカ生産の日本車もカナダやメキシコ製の部品を使っているものの、GMやフォードより少ない。結果的に日本勢の方が有利ということです。その通りかと。GMやフォードからすれば日本車は17.5%でも競争力が高いと考えているワケ。
といった想像力をアカザーさんは持っていなかったろう。自動車の専門家じゃなければ解らないかもしれないが、結果的にシドロモドロの状態になっている。アメリカ政府側としても、GMやフォードから強いプレッシャーを掛けられたら簡単に譲れないと思う。だから8月7日を過ぎても27.5%の状況が続いているのかもしれません。果たしてアカザーさんどう出る?
そうこうしているウチ、トランプ関税のため、トヨタだけで1.4兆円の利益がすっ飛ぶ。日本全体の貿易規模で考えると日本は毎日200億円程度をアメリカ政府に支払うことを意味する。8月1日以降に損をする分はアカザーさんの交渉能力の結果である。真実がアメリカ側に伝わっていると思えないアカザーさんの交渉能力について疑問を呈してきた。残念でならない。
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YouTubeのリハックという番組でゴーン氏のインタビューが公開されていますが、国沢先生の意見を聴きたいです。