日産『あおぞらエクステンダー』、でん吉と同じコンセプトながら、やっぱり完成度高し!
日産もJMSに出展するクルマの発表を始めた。第一陣で話題になっているのが『あおぞらエクステンダー』というSAKURAのルーフに伸縮式の太陽光パネルを載せた、でん吉と全く同じコンセプトの電気自動車だったりする。とはいえさすが自動車メーカーが作っただけあり、仕上がりは素晴らしい! 私が実現したかったクルマと太陽光発電パネルの一体感を出せてます。
スペック的にはでん吉とかなり近い。あおぞらエクステンダーに搭載される太陽光パネルは大きい方が300Wで、停車時に出てくる小さい方200W。走行時は300Wで駐車時に500Wになるというもの。でん吉は545W。軽自動車のルーフ面積をフルに使おうとすれば500Wくらいまでだと思う。太陽光発電で作った電力を使い走れる距離は3000km/年というスペック。
これもでん吉の実証試験のデータからすれば「そうでしょうね」という内容だ。300~500Wの太陽光パネルで作れる電力は年平均で400kWh程度。SAKURAの電費を8km/kWhとすれば3200kmとなる。ちなみにでん吉は2000kmくらいしか走れない。なぜかといえば、太陽光発電で作った直流をクルマの電池じゃなく蓄電池に入れ、そこから100Vの交流で充電してるためだ。
直流から交流にする時のロスと交流100V充電時のロスはどちらも大きく、発電した量の60~65%しか活用できない。あおぞらエクステンダーは太陽光発電の直流を、そのまんま電池に貯められるようになっていると思う。でん吉もホンダが協力してくれたら年間3000km走れるだけの電力量を確保出来ただろう。いずれにしろ軽自動車の屋根だけで3000kmは無理ない数字です。
気になる車両価格だけれど、500kWhを電力会社から買えば2万2千円程度。10年使えるとすれば22万円になる。すなわち22万円以下で太陽光発電装置を取り付けられば優勝だ。太陽光発電パネルは500Wだと5万円以下。取り付けに17万円ということになる。曲面加工出来る樹脂製の太陽光パネルなども出てきているため、自動車メーカーが大量生産すれば不可能な金額じゃないと考えます。
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