自転車事故
警察も自動車不要主義が増えているのだろう。何と! 違法駐車している乗用車に競技用自転車2台が相次いで追突し2名とも亡くなった事件で、駐車車両の運転手に業務上過失致死罪を適用したのである。これまでも悪質な違法駐車車両(前方視界悪い夜間に大きく車線を塞いで駐めているトラックなど)が原因となっている追突事故についちゃ業務上過失が適用されていた。けれど自転車となると驚く。そもそも何kmで衝突したのだろうか? 30km程度なら2人とも死亡することなどあり得まい。おそらく相当の速度が出ていたと思う。新聞などの報道によれば、前傾姿勢で自転車を漕いでいたため前方がよく見えなかったとのこと。違法駐車車両があったから悪い、ということらしい。確かに原理主義的には正論だ。亡くなったお子さんの保護者にしてみれば「あんなところにクルマが無かったら事故など起きなかった!」と思うことだろう。加えて軽車両である自転車に制限速度など無く(法定速度の60kmは適用される)、したがって自転車は安全運転の義務が薄いという解釈らしい。私は駐車違反をしたことがないから問題ないけれど(実際、一度も切符を切られたことがありません)、今や事故が発生したなら、どんなことでもクルマに責任を負わされる時代になったと認識すべきです。参考までに書いておくと、追突した自転車は「ピスト」と呼ばれる前輪ブレーキ無しのタイプ。極めて制動性能が低いため個人的には公道で乗るべき自転車じゃないと考えている。今までの日本人は「運が悪い」という概念があった。それはもう許されないということなんだと思う。「危険で環境負荷も大きい自動車になんか乗らなきゃいいでしょ」という法曹関係者や、マスコミ、識者が急増中です。ちなみに今後は駐車違反区間に停めさせて駐車違反キップを切ってる最中に追突したような事故も、警察に過失があるということでもある。そんな危険なことをしている警察官を見たら、怒鳴りつけて注意喚起すべきだろう。
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この事故の報道は誤解をするような報道がいくつかあったので念のため補足しますと、
生徒の監督責任を怠ったとして45歳と33歳の自転車部の男性顧問2人を業務上過失致死容疑で、
死亡した生徒2人を道交法違反(安全運転義務違反など)容疑で、それぞれ書類送検されています。
ですから、この事故、駐車車両の運転手「だけ」に責任があるのではなく
駐車車両の運転手「にも」責任があるという事です。
それを踏まえると、それ程特異な対応ではないように見えます。
ただ、全く同じ状態で自転車ではなく、自動2輪だったら同じような報道をするのか疑問ではあります。