乗りたかった宏光MINIに試乗したら、時代は過ぎ去ってました~

取材でTEINの中国工場に行ったら何と! 五菱の宏光MINIが。一度乗ってみたかったので試乗させてもらいました。1年ほど前に買った走行2000kmの個体で、価格は70万円ほど。14kWhほどのLFP電池を搭載。27馬力のモーターで後輪を駆動し、実用航続距離は120kmくらいをイメージして頂ければいい。2020年に発売した当時は飛ぶ鳥を落とすイキオイだったものの、今やシオシオらしい。

全長3059mm×全幅1521mm×全高1614mm

ドアを開け、キーを差し込んでセルモーターを回すように捻るとスタンバイ状態になる。ドライブモードは下の写真の右下にある丸い形状のスイッチを回して選ぶ。DとNとRです。駐めるときはNを選んで手引きのハンドブレーキを掛ける。Dレンジはクリーピング無し。したがって走り出しの予想が出来ず、少しタイムラグあって走り出す。アクセルレスポンスは鈍い。というかパワー無し。

車重705kgと軽いものの、27馬力である。電気自動車特有のトルク感無し。街中の普通の流れに乗れるくらいをイメージして頂ければよかろう。走ってみたらクルマというより遊園地の乗り物のような感じ。これはこれで楽しいが、今の中国ってbZ3Xのように本格的な電気自動車も210万円で買える。こんなオモチャみたいな乗り物に70万円出そうって人はいない。売れなくなって当然かと。

2020年当時はそれほど酷く思えなかった宏光MINIながら、中国の自動車作りは5年間で躍進した。もはや宏光MINIのようなクルマが売れる時代じゃないということなんだと思う。中国もモータリゼーションが大幅に進化し、この手のミニカーは。さらに安くないと売れない。日本でこういったクルマの市場も出来るかと考えたけれど、BYDの電気軽乗用車が安価に出てきたらノーチャンスです。合掌。

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