全国ガソリン平均価格が史上最高の186.5円。直近の為替や原油相場を反映すれば実勢価格は164円です
全国ガソリン平均価格は史上最高の186.5円になった。この状況も消費者は平気で受けとめる。考えて頂きたい。2022年1月24日のガソリン全国平均価格を見ると、170.2円だった。その時点の原油相場はWTI(代表的な原油価格)で1バレル(159L)あたり85.14ドル。円ドルレートは114円だったので、1リッターにすると61.01円だ。これにガソリン諸税+消費税加えると129.2円。
129.2円のWTI原油がガソリンスタンドで170.2円。41円差。ここにも消費税は掛かっているため、大ざっぱに言って37円が精製&流通経費だと思っていいだろう。2025年4月17日で同じ計算をしたらどうか? 為替レートこそ当時より円安の142円ながら、原油のダブつきによりWTI相場は大幅に下落してバレル=62ドルとなった。したがって原価は1リッターあたり55.4円になる。
なんと! 2022年1月24日時点より安い5,6円安い55.4円になっている! この価格を反映すれば164円! 驚くべきことにリッターあたり22.5円も石油元売りの利益が増えている。これに対し経産省はナニも言わない。指導すらせず、全国ガソリン平均価格が史上最高になったことだけ発表してます。繰り返すけれど50リッター入れたら1125円も石油元売りに抜かれてしまう。
本来なら国会議員が指摘し是正を求めるべきながら、消費者だって真剣に怒っていないから仕方ない。もちろん面白くないだろうし、多少の不満だって感じていると思う。だからといって消費者の見方になってくれるような政治家を選ぼうという動き無し。したがってこういう記事を書くことにも意味ないのかもしれない。ただ知っておくべきだと思う。コメの値上がりと根っこは同じです。
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大多数の日本人の大人は、為替レートや原油価格の推移を全く見ていないため、多くの国民はいまだに「ウクライナ侵攻の影響で原油価格が高止まりしている」と思い込んでいます。
そのため、政府はそうした情報のギャップを利用して、国民をいくらでも欺くことができるのです。
激しく同意いたします。