八潮の陥没場所の標高は海抜2m。となると下水管の底は海抜マイナス13m。解説の全てが納得出来ない

八潮の道路陥没事故、TVニュースやワイドショーで「専門家」と称する人が数多く出てきて解説しているのだけれど、一人も「なるほど!」と思える人物いないです。水が無くならないことについて、ある専門家は「川の水が逆流している」。ホントかね! 八潮は内陸部ながら、標高わずか2m。下水道管は道路から10m下に埋め込まれており、直径5mという。

ハザードマップだと最大3mの洪水が発生する低標高地

となれば下水道管の底は海抜マイナス13mということになる。もし川と繋がっているのなら、そもそも下水は流れないでしょ。ある専門家は「下流側をせき止めて川の水の逆流を止めた」。下水と川は繋がっていないんじゃね? 揚水ポンプで下水処理施設まで汲み上げているんだと予想し、調べてみたらそうでした。川の水は逆流しないシステムになっている。

イラスト/帯広市

「地下水が流れ込んでいる」という専門家もいる。これまた「だったら下水管が割れている」ということになる。5mもある下水管であればプローブや探査装置など使ってチェック出来ると思う。下水管はいわゆる「開管」であり、上水道のような「閉管」じゃないため、上からアクセス可能。「雨降ると大変だ」という専門家もいるけれど、八潮の下水系は雨水分離。

下流の江東区なんかは雨水一緒なので下水処理出来ず全て荒川河口に流しちゃう。大雨降ると夢の島マリーナにまで排泄物混じった異臭漂う汚染水が入ってくる。まぁきったないモンです。そういった下水系と一緒にしちゃってる。ということでナニがなんだから解らない状況で困惑してます。地頭の良い専門家がきっといるのだろうけれど出てこない。

写真/丸河商事株式会社

福島第一の冷却に、届かないはしご車で放水したり、決死の覚悟でヘリコプターで上から水を撒いているのを見たコンクリートポンプ圧送業者は「これ使って」とプッツマイスターという道具を提案したら、当初完全無視されたと言う。八潮の事故現場を見た建機メーカーは「危ないから」とビビりながら作業しているのを見て「遠隔操作の建機を使えばいいのに」。

我が国には地頭の良い人や機転の利く人もたくさんいるけれど「権威」や「学者」「抱え込み」などにより反発を受けるため活用できません。特に「初動」の判断は苦手。今後の我が国は撤退戦を強いられる。いろんなインフラをコンパクトにして維持コストが掛からないよう再設計しなければならない。自動車業界はすでに危機感を持っており、動き始めている。

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4 Responses to “八潮の陥没場所の標高は海抜2m。となると下水管の底は海抜マイナス13m。解説の全てが納得出来ない”

  1. 鷹巣 より:

    最近だと下水の仕組みは小学校で習うんですけどね。
    河川から流入って・・・少しネットで調べれば最低限の知識はつきそうですけど。

    低い土地で住宅街だとすると、いくら水道の使用制限しても相当量の下水が流れ込んでくるのかなと想像します。

  2. kazu より:

    八潮の道路陥没事故 師匠の見立ては凄いです。私も過去に携わったことがあるので、その通りです。専門家ってなに?適切に説明できないければ、口を閉ざすことです「私にはわかりません」と、知らないことを今ある知識だけで説明するから、間違った想像が入った説明になってしまうのです。そういう専門家が集まって説明するから余計わからなくなるのです。救助・復旧についても地頭の良い専門家に相談または、指揮をお願いすればまた違った対応ができたかもしれません。と書いていて・・・
    気づきました。今の日産みたいです 今の政府のしかり 足元少しづつ崩れているのに適切な措置ができず(ひょっとしたらわざと)大きな穴が出来てから大騒ぎ措置も後手後手で指揮できず、放任し自分の保身に一所懸命(今の日産)地頭の良い適切な判断ができる社外人材がいないのか(社内は今までつぶしてきた?)。政府のほうは、まだ大きな穴は開いていませんが、見えないところで大きな穴が拡大中のように見えます。私の独りよがりの妄想ならいいのですがが・・・

  3. 川口太郎 より:

    専門家なり詳しい人は何処の職場や組織にもいると思いますが、そういう方は専門〇カになりがちで人付き合いは不得手だったりします。そういう人の話を上司に当たる人はあまり聞きたがらないし、事を任せたがらない。気に食わないから(笑)
    で、自分の好きな人や部下にやらせる。その事象にたまたま詳しければ、そこそこ上手く対処できるけど、全く分からない事・知らない事では大火傷もありうる。ただ失敗してもOK。それは自分の信頼する(好きな)人の失敗だから許せる。嫌いなヤツの成功よりもマシだから。
    大きな組織での対応遅れや失態の拡大は「最初に誰にやらせるか」の失敗と思います。
    人間だから合う合わないはあるけれど、呑みこめる余裕・使う度量が無くなっているのかも。色々なところで貧すれば鈍する事象が増えてきてせつないです。

  4. 工事やさん より:

    下水道局って市役所や水道局と違い
    普段から市民との接触も対話も無いから
    誰の話も聞かない独り善がりな役所

    個性的なお役人様が多く
    仕事で行くと本当に泣かされる

    今回も恐らく下水道局特有の面子と
    意思決定者が邪魔をしている気がする

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