国交省が自動車産業の足を引っ張るようになったのはいつから? 直近は自動ブレーキです

本来、国交省は国の繁栄と安全のバランスを取る役割を期待されている。自動車メーカーの自由にやらせていたらビジネスベースに走ってしまう。そいつを国民に変わって管理&監督してくれたら嬉しい。なのに国交省って私が知る限り、どうしようもないことに反対してきたイメージしかありません。ベテランのクルマ好きなら、ドアミラーや扁平タイヤあたりからか?

1983年以降もフェンダーミラー仕様を選べるようにしなければならず

国交省、1983年までガンコにドアミラーを認めなかった。私にとって初めての愛車であるRX-7は1978年式だったから当然ながらフェンダーミラーです(ポルシェはドアミラーでOKでした)。ベストカーガイド編集部に入った年にデビューした初代ソアラやスカイラインRSなどもフェンダーミラ-。国交省(当時は運輸省)によればドアミラーは視線の動きが大きいから危険とな。

スカイラインRSは70タイヤだった

「60タイヤ絶対禁止!」もワケワカランかった。前述のソアラやスカイラインRSは70タイヤ。60タイヤすら「暴走族が履くからダメ!」と認めず。50タイヤ解禁なんか1988年ですよ。その他、サンルーフは暴走族が頭を出すから禁止! オープンカーは危ないから禁止! バイクのキャストホイールも危ないから禁止。コムスターホイールはスポークタイヤの変形で認可された。

10本スポークのホイールという解釈

自動車産業の足を思い切り引っ張ったのはADASだ。2001年に日産が『レーンキープサポート』という名称で、ミリ波レーダーとカメラを使った世界初のADASを市販。基本となるシステムは現在と全く同じ。自動ブレーキで停止させられることも可能だったけれど国交省が認めなかった。その後、ホンダやスバルも同じようなシステムを出したものの「絶対ダメ!」。

シーマの試乗会を宮崎で行った。乗って「これは凄い!」

流れを変えたのはボルボ。2009年に「なぜダメなのか!」とイギリスとスウェーデンから人を連れてきて国交省に強いプレッシャーを掛けた。もとより国交省のダメは根拠なく、五月雨式に解禁となる。ただ国交省のせいで日本は7年間棒に振りましたね。しまいにゃ国交省が「市販車全てのADASを義務化」だって。ココ、腹抱えて笑うところです。

トヨタはすでに赤信号を検知している

現在進行形で足を引っ張ってるのは、赤信号や一時停止での減速制御。高齢化が進むと信号や一時停止無視起因の事故が増える。先日も高齢者のクルマが赤信号を見落として小学生の中に突っ込んだ。赤信号や一時停止標識をカメラで見ての減速は技術的に可能。自動車メーカーはやろうとしているのだけれど国交省がなぜか認めない。この間にも死者は出る。

すぐ出来る対策もやらない

大型トラックの左後輪脱落問題だって未だに抜本的な対策を行っていない。自動車業界からすれば足を引っ張るのみ。今回の不正騒ぎだって「再チェックにより何件かのミスなどが見つかった。発生した理由と対策を指示した。大きな問題はなさそうだけれど精査している。安全に影響するようなら改良やリコールの指示をする」くらいでよかったと思う。

<おすすめ記事>

5 Responses to “国交省が自動車産業の足を引っ張るようになったのはいつから? 直近は自動ブレーキです”

  1. 羊羹 より:

    最近の車でインフォメーションディスプレイに道路情報の表示や、はみ出し警報に驚きました。カメラで認識しているならADASと組み合わせて一時停止や赤信号で警告なりしてくれればと思います。自動ブレーキはいざというときにしか働かない用心棒のセンセイ(普段は無駄飯食いでコストアップ)ですが、クルコンや警告でマメに働いてくれると便利で頼れる装備です。まあ近いうち世界標準になって後追いで日本も標準になると予想します。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    いや〜、官僚と役人のカチカチ石頭振りに、「何もかもみな懐かしい〜」

    そうそう、ドアミラーもタイヤもエアロも意味不明の規制ばかりで、ダメダメのダッサダサでしたね!

    そういえば愛車のビートは、「当時は、軽自動車は税制優遇されているのだから、スポーツカーなどという贅沢はもってのほか!」とか指摘されて、オープンスポーツではなくミッドシップアミューズメントと宣伝してましたよね。

    「軽に贅沢はもってのほか」というのは一理あるので、徹底するなり、贅沢分や重量分等を加税すればいいのに、中途半端でここまできちゃったし。

    それにつけても今回の件は、石頭にチキンハートと糞の役にも立たないプライドが加わっているから、本当に始末に負えない。

    真面目な話、メーカーの工夫と心意気を、公の場で汲んで頂きたいと思います。

  3. グレイス より:

    最近の中国BYDの日本国内での不振や韓国ヒュンダイの不振などで中国韓国から国に圧力がかかっていると思います!国内自動車産業の足を引っ張って韓国中国にいい顔をしている国交省は解体した方が良いだろう!国交省大臣が記者会見で笑顔で遺憾に思いますと言っていたのが、左翼の証拠です!日本人達よ!ヒュンダイやBYDの車を購入しないで欲しいとしか、言いようがありません!みんな国内の自動車をもっともっと買おう‍♂️

  4. kyamaga1330 より:

    国交省に限らず専門知識の無い役人っているんでしょうね。但し外国の圧力にはからっきし弱いのが特徴ですね~
    黒船以来の修正なのかも?
    例えば軽自動車の馬力も根拠は無いようで、メーカーの自主規制なのかしら?
    その昔、ホンダが4輪に進出しようとした時に「もう4輪メーカーはいらない」と言い本田宗一郎氏は抗議したそうですね。脱炭素化と言いながら水素ステーションを増やそうともしないし、役所主導の技術開発体制も無いんですから、すべて民間にお任せでいいのでしょうか?

  5. スポーツカー好き より:

    ADASの黎明期
    国交省は道路にビーコンを設置して安全を確保するとして認可しなかったのを思い出しました
    子供が考えても莫大な費用も掛かる上にメーカーの努力を無にする行為でした
    箱物と同じで予算を付けて予算を確保する為だと感じました
    90年台からの馬力規制や自立航行の規制で国産車の進歩を阻害した結果、外国メーカーに先行され、逆輸入の形でやっと認可する有様
    もし足を引っ張られて無かったら
    もっと良い国産車が生産されてたと思うと残念です

コメントを残す

このページの先頭へ