いやいや認識が超甘かった! 石油利権、途方も無く大きかった。電気も水素も当面厳しいかと

石油利権を調べると、とてつもなく大きく、強かった。例えば自民党に『石油流通問題議員連盟』というのがあり、名簿を見たら192人! 実力者も多数含まれており、こりゃ強い! 議員は国民が選ぶ。国民の意思と言うことでもある。どんなことをやっているのかといえば、ガソリンスタンドから6000億円の支援をして欲しい、みたいな陳情を受けてます。

さらにもっと大きな規模だと、サウジアラビアに代表される中東の産油国との関係もあるだろう。エネルギーの地産地消=こういった関連事業がドンドン不要になっていく。既存の石油関連企業や勢力は、政治の中枢にまでパイプを持つ。そら抵抗されることは明々白々だワな。ジドウシャヒョウロンカ1人が「カーボンニュートラルを!」と言ったって何のチカラも無し!

実際、水素展を見に行き、皆さん口にするのが法規の厳しさ。水素を使おうとすると、様々な規制にブチあたる。水素、ガソリンより圧倒的に熱量低い。軽いため漏れてもあっという間にダイリューション(薄まる)され、無害。なんたって水素水を有難く飲むほどだ。少なくとも常圧だと危険性という点では都市ガスより薄い。なのに使おうとすれば厳しい規制ばかり。

国はそれを緩和しようとしない。水素、現在の技術でも1kgあたり500円以下で作れる。水素1kgはMIRAIのような2トン近いクルマを120km走らせるくらいのエネルギーを持つ。石油10L分に相当する。税金を除いた石油は今の相場だと10Lで750円くらい。太陽光や風力発電など再生可能エネルギーで水素を作れば、ガソリンばかりか軽油より安く付く。

そればかりか、発電量変動大きい自然エネルギーが余った時に水素にしておくと、原油と同等の燃料コストで火力発電すら可能。すでにカーボンニュートラルは見えている。だからこそ潰そうとするパワーも大きい。おそらく電気自動車も同じ理由により、普及しないようブレーキ踏まれていることだろう。この問題、残念ながら解決策無し。黒船が来ない限り開国出来ない。

政治も官僚も、カーボンニュートラルと利権の間で苦労してるってことです。どうなるのか? エネルギー問題に関して言えば、おそらく幕末の日本と同じような状況にあるんだと思う。石油利権としちゃソフトランディングを狙っているだろうが、世界の流れを守ればハードランディングになってしまう。民間は国際競争力を失わないため、いつ”維新”になっても対応出来るようにすべきかと。

また、石油利権側だって頭良い人はたくさんいる。孫の時代になれば時代が変わることくらい認識していると思う。未来を考えての”潰されない程度の動き”なら、むしろ支援してもらえそうな気がします。

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7 Responses to “いやいや認識が超甘かった! 石油利権、途方も無く大きかった。電気も水素も当面厳しいかと”

  1. えいじ より:

    現実は やはり、ですか。

    師匠をドンキホーテにするのは忍びないですが
    後ろから応援させて頂きます。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    政治や財界の妖怪ジジイ達があの世に行くまで、地球は待ってくれないかもしれない。

    うーむ。。。

  3. アミーゴ5号リボーン より:

    大変残念ですが、超虎の子の燃料電池の水素プラントながら、本当にモノになるなら海外に輸出するしかないかもしれません。

    海外で実用化して、海外でコストダウンして、海外で認められて、ようやく日本に逆輸入するという、お恥ずかしいパターンしか、国内普及の道が思い浮かびません。

  4. はらだ より:

    日本は決定的な構造改革が必要ですよね。
    電器産業や車産業が外貨を稼いでウハウハな時代の頭の中のままで、国会議員や官僚は国民から金吸い上げる事ばかり考えてます。
    今さら、政治資金パーティが今後云々言ってる様な事だから、日本はどんどん円が安くなりGDPが追い越されて行く、与党もダメなんだろうけど、野党も輪を掛けてダメだから自民党に票が入ってしまう、いっそのこと政党自体を解体するとか、国会議員多数決の為の人数の様なモノなんだから議員数半減とか、国の構造を変えて金の流れを変えないと競争力のある国にならないと思います。

    水素規制も、日本でなんて言ってないで、水素生産や充填が欲しい国は沢山ある事でしょう。
    必要な国からトヨタやホンダがやり出して、逆に日本にシステムを輸入して来た方が早いんじゃないでしょうか?
    ホンダなんてそういうスピリットに溢れた会社だったと期待してるのですが・・・
    素人でも電池で世界のイニシアチブを取るのはほぼ無理な感じしますが、急げば水素なら世界のイニシアチブを取れる様な感じがします。
    主導権取れる産業を作らないと国は豊かになりません、金吸い上げる事ばかり考えてる人たち期待してちゃダメですよね。

    • ボヤキ爺 より:

      「与党もダメなんだろうけど、野党も輪を掛けてダメだから」ってのは、おっしゃるように与党を利する発想ですよね。
      私は、シンプルに石油業界や電力業界の利権の甘い汁を吸ってる議員には国を託すことはできない。
      国沢さんが示してくれている「石油流通問題議員連盟」のリストに載っている議員は、みなさん各自自分の選挙区を確認して落選させましょう。ってぐらいで良いと思います。

  5. はらだ より:

    追記
    ホンダは交換電池バイクが上手く行きませんでしたが、インドや東南アジアの販売店網みたいな所に水素製造充填機を配備して、ちっさな交換式水素ボンベで、水素カブを走らせるなんてどうでしょう?
    昔のビンコーラ方式で、空ボンベ持ってきたら水素充填ボンベと交換して代金は水素分だけ、みたいな商売
    水素充填機さえ配置すれば、大きなボンベにして、も少し大きなバイクも走らせられる?様に思うんですが。。。

  6. ボヤキ爺 より:

    最近、EV衰退・HV盛隆みたいな記事を良く見ます。
    その論点は、EVは確かに販売台数は増えているけど予想ほどではない。その代わりHVが売れているというものです。
    そして、その理由として①価格が高い②充電インフラに不安がある③補助金とか税制優遇がいつまでつづくのか、の3点が共通として挙げられています。NHKの記事では、『日本メーカーのハイブリッド車の購入を検討しているという女性は「環境に優しい技術も、ガソリン代を節約できることも気に入っている。…略…充電に時間がかかるEVは選択肢にならない」と話します。また、別の日本のハイブリッド車を入念にチェックしていた男性は「EVは充電施設に不安があるし、まだまだ高すぎる」と苦笑していました。』とありましたが、EVは検討の対象には入っているけどまだまだ高いし充電も不安というものです。つまり、地球温暖化による異常気象の激化もあり、環境に優しい車が欲しいけど、まだEVではないってことでしょう。
    私は以前から、30kWhから40kWhくらいのバッテリー容量の200万円台の大衆EVが出てくることがターニングポイントになると思っていたし、航続距離の不安は受電インフラの充実しかないって考え方でしたが、時代がそういう方向に向かっていってくれたらと願うばかりです。
    また、ナトリウム電池の利用にめどが立ってきているように、より安価なバッテリーも開発されてきており、HVと値段が変わらないようなEVが出てくるのなら補助金や税制優遇も必要無くなるのですから、国として本気で取り組んで欲しいですよね。

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