エスクァイアがてんで売れなくなった原因は?
先日から「アルファードとヴェルファイアを見るとデザインがどれだけ大切かよ~く解る」と書いてきた。本日は同じような状況でエスクァイアが売れない理由など。さて。2年前の2019年4月の販売台数を見ると、ヴォクシーが6590台。ノア4390台。エスクァイア3509台となっている。エスクァイア、けっこう売れてます。けれど今年4月の販売台数をチェックしてみたら‥‥。
ヴォクシー5593台のノア3701台、エスクァイア1103台。モデル末期になってもヴォクシーとノアの売れ行きはタイしたもんだな--じゃなくエスクァイアだけ激減している。なぜか? 本日トヨタのディーラーで四方山話をしていたら、まっこと興味深いことが。御存知の通り昨年4月からトヨタは販売チャネルを廃止した。全てのディーラーで全ての車種を販売出来るようになったワケ。
ちなみにノア3兄弟、後輪駆動のノアはライトエースもタウンエースも同じデザインだった。FFモデルを作る際、比較的若いユーザー層の多いネッツ店用に派手な顔つきのヴォクシーを出したところ大ヒット! 販売力の弱いネッツ店にとって救世主のようなモデルになった。その後、トヨタの始まりであるトヨタ店(センチュリーやクラウン、コロナ)やトヨペット店も「ミニバンが欲しい」。
ということでエスクァイアを追加。カローラ/スプリンターから始まるトヨタの兄弟車戦略である。トヨタ店もトヨペット店も意地があるから、エスクァイアを頑張って売った。その結果が2019年4月の台数です。ただトヨタ店としちゃデザインはヴォクシーの方がいいと思っていたそうな。そして昨年4月から東京を含めた多くの地域で『トヨタモビリティ店』に統合される。
するとお客さんが「欲しい」と思うクルマを素直に売るようになる。車種の違いってグレードのようなもの。結果、エスクァイアは売れなくなり、ヴォクシーの有利が続くことになったワケ。つまりエスクァイア売れなくなったのは、デザイン的に魅力を感じない人が多くなったということです。アルファードとヴェルファイアと全く同じ理由なのだった。やはりデザインは大切です。
よくメディアで取り上げられているヤリスvsフィットはカンペキにフィットの負け。キャビンスペースが広くてもカッコ悪いから売れない。興味深いことにヤリスクロスvsヴェゼルはトヨタのディーラーに聞くと「手強いです。キャビンの広さが違います」。フィットじゃ全くストロングポイントになってないキャビンスペース、デザイン評価の良いヴェゼルだと売れる理由になる。
ナニが言いたいかと言えば、カッコ悪いクルマ出すのは損です。
<おすすめ記事>