エネオスは欧州基準で言う合成燃料を断念したけれど、広義の合成燃料は有望。ただ乗用車は電気です
エネオスが合成燃料の開発を断念したという。ここでいう合成燃料とは欧州の基準である「大気から作った液体燃料」を示す。当然というか、考えなくたってそんなこと無理に決まっている。私は2023年に4月に「大気から作る合成燃料は無理」という記事を上げている。今回エネオスが発表した内容も全く同じロジック。まぁノーベル賞モノの発明が三つくらいあれば別ですけど。
ちなみに合成燃料と言っても様々な解釈がある。エネオスが白旗を揚げたの、大気中から作るという最もハードル高い合成燃料であり、バイオメタノールなどをベースにしたものであれば技術的に可能。ただどんな合成燃料にも当てはまることながら、絶対電気より安いエネルギーにはならない。というか、石油より安いコストで作ることは難しい。出来るならとっくにやってる。
電気自動車大嫌いだ君たちは乗用車が電気自動車になることを否定し続けている。そもそもカーボンニュートラルを「そんなことできっこない!」否定している。確かに新興国などでは導入時期にタイムラグも出てくることだろう。されど「先進国」と言われる範疇に入っている国は、アメリカですらカーボンニュートラルから逃げられないと考えておいた方がいい。
否定していれば世の中のパラダイムが変わった時に対応出来ない。ダーウィンの進化論の如く「対応出来るモノが生き残れる」である。カーボンニュートラルに必要性無くなったら燃費の良い化石燃料でもいいし、それより安価&自給自足可能な電気エネルギーを使ったってよい。けれどカーボンニュートラルに向かうなら、電気自動車大嫌い君達は恐竜ということになる。
ただ航空機や船舶のエネルギーについては結論が出ていない。今のところ「液体燃料しか無いかもしれない」ということになっている。多少高額であっても、バイオエタノールなどの人間や家畜とバッティングする農作物などから作る代替燃料を使うしかないないと思う。いずれにしろ乗用車は電気が最も生き残れるチャンスの高いパワーユニットになることだろう。
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その昔、初代プリウスが誕生した頃の師匠が出されたプリウスの解説本だったかな?
その本の後半あたりに「二酸化炭素で動くエンジンを研究」みたいなことが書いてあって、それが実用化されたら凄いことだろうなって当時本を読みながら思ってました。
現状、二酸化炭素を燃料にするパワーユニットって研究段階でも完成されてないんでしょうか?
世界がひっくり返ると言っても過言でないくらい凄い技術だと思います。