スズキ、JMSでBYDとガチで戦える価格を目指す軽電気自動車をワールドプレミア。電池はLFPになるようだ
スズキは10月29日から始まるJMSで2026年にも発売を予定している電気軽乗用車をワールドプレミアさせるようだ。今や我が国では「電気自動車の普及は軽自動車から」という流れになりつつある。軽自動車、1日あたりの平均走行距離が短い上、ガソリンスタンドの過疎地域で使われるケースも多い。加えて地方は戸建てに住んでいる人の割合だって大きい。電気自動車向きです。
価格が高いと売れないだろうけれど、今や電気軽自動車は「LFP電池を使い200万円」という方向になりつつある。というか、そういったクルマ作りをしない限りBYDに代表される中国勢にシェアを奪われてしまう。ダイハツがJMSに出展するだろう電気軽バンもCATLのLFPを採用し200万円を目指すとウワサされている。スズキの電気軽乗用車はeビターラの流れを受けるBYDのLFPか?
最近ダイハツの人と話をする機会が増えた。驚くくらいコストに敏感だ。トヨタでいえばヤリス級のクルマだとほとんど儲からないのに対し、ダイハツならムーブですら利益を出せる。開発&調達コストはもちろん、ユーザーが欲しいと感じる価格を目指すというあたりも凄い。スズキとダイハツがBYDの電気軽乗用車の情報を得、相当の危機感を持ったことは想像に難くない。
価格200万円で20万円の補助金出れば180万円。今やスーパーハイト系はエンジン車だって180万円以上する。対象的なのがホンダで、依然としてLFPを採用する気持ちは100%無いようだ。いや、軽自動車はバッテリー搭載スペースが小さいため、三元系でないとダメだと思っている様子。100歩譲ってLFPと比べても価格で戦える三元系のクルマを作れるのならいいけれど、難しいことだろう。
加えて電気料金とガソリン代の差額は、走行1万kmあたり8万円。5万km走ると40万円浮く。いや、補助金無くたって200万円でターボエンジン車並の動力性能を持ち、ガソリンスタンドに行く手間無し。5年間で40万円浮くのなら電気自動車を選ぶことだろう。スズキとダイハツの電気軽自動車の参入で景色は変わる。もちろん電気自動車否定派はガソリン車に乗ってくださいね。
<おすすめ記事>