スタッドレスタイヤ、純正タイヤサイズから太くしても車検は通るのか? 違法にならないのか?

先日、スタッドレスタイヤを買うならワンサイズかツーサイズ上を選ぶことをすすめた。よい機会なのでタイヤサイズと車検、大きくした時の不具合など紹介しておきたい。まず205/65R15というサイズのタイヤを純正で履いているとしよう。銘柄にもよるけれど、典型的な外径は648mmといったイメージ。解りやすいように205/65R15の時の理論速度を40km/hとしておく。

これをワンサイズ大きい215/65R15にすると、外径は661mm前後になり車高は7mmくらい高くなる。当然ながら円周も長くなり、理論値の40km/hだと40.8km/hになります。2サイズ大きい225/65R15にすると、車高が13mmほど高くなり理論上40km/hは41.6km/hになる。御存知の通り速度計には誤差があり、新車であれば40km/hで実車速は37~39km/hあたりを示すと思う。

すなわちワンサイズ大きいとスピードメーター誤差は少なくなる傾向。ツーサイズ大きければメーター誤差ゼロくらいになると考えていいだろう。ちなみに車検のメーター誤差基準は平成19年以降に生産された車両から厳しくなり、40km/hを示している時の実車速で30.9km/h~42.55km/hの間に収まっていないとならない。つまりツーサイズ大きくしたって余裕の車検合格になる。

続いて大きくした時のネガだけれど、最大のものが「チェーン装着した時に車体と干渉する可能性出てくる」となる。日本車の場合、必ずチェーンを装着した時に車体と干渉しないようなクリアランスをキープしてある。だからホイールアーチに隙間が出来るのだった。逆に考えると、チェーン装着しないならツーサイズくらい大きくしても車体には干渉しない。

二つ目は「乗り心地が悪くなるかもしれない」というもの。タイヤ重量が増えるからバネ下の重量も増える。重い靴を履いた時の如く、ドタバタ感が出てきてしまう。ただツーサイズくらいまでならタイヤの銘柄による差の方が大きい。ツーサイズ大きいタイヤであってもコンパウンドやケースやタイヤ重量によって違う。ラリータイヤなんか同じサイズでもメチャ重いです。

スタッドレスタイヤの場合、同じサイズだとステアリングフィールが悪化するケースが多く、さらに舗装路での絶対的なグリップ力という点で低くなる。大きいサイズのタイヤを履けばタイヤの構造的な剛性が上がるためステアリングフィール良くなり、接地面積増えるため絶対的なグリップも上がるという寸法。4シーズンタイヤを履くときも全く同じ理由でサイズアップがいい。

個人的には乗用車ならタイヤ幅を前述の通りワンサイズ。SUVであればタイヤ幅を2サイズか、幅を1サイズ+扁平率をワンランク下げ実質的にツーサイズ上げることをすすめたい。純正が225/65R17なら245/65R17か235/70R17といった具合。65から70になってもロードインデックス(耐荷重)が大きくなるためフニャフニャ感は出ないです。以上、オウンリスクでお試しを。

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1 Responses to “スタッドレスタイヤ、純正タイヤサイズから太くしても車検は通るのか? 違法にならないのか?”

  1. 同感です。 より:

    冬タイヤのサイズアップ同感です。見た目と最低地上高のために前からやってます。
    ただ、最近はコンプライアンスを杓子定規に解釈した用品店に、「純正かオプションのサイズじゃないと駄目」とオイル交換等を断られることがあります。ディーラーで車検も通ってるのに。

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