スモールオーバーラップ
アメリカで新型フィットが発売された。日本仕様との最大の違いは、スモールオーバーラップ衝突に対応している点である。 これまでスモールオーバーラップ衝突対応は、出たとこ勝負に近い状態。とにかくアメリカ仕様を急いでやりましょう、ということ。いろんな意味でメーカー側 も余裕無かったと思っていい。
加えてIIHSもシビックサイズ以上から試験を始めているため、コンパクトクラスは対応が遅れ気味だった。しかも技術的な難易度が高く、一生懸命対応したヴィッツで『M評価』(もっと頑張れ!)。旧型フィットの試験動画を見たらAピラーが切断されてしまっており『P評価』(絶望的です)。見るだけで怖い。
最近のホンダの流れを見ると新型フィットは『G評価』(上等だね!)を取ると思う。気になるの、日本仕様である。日本のユーザーのニーズはどうだろう? ホンダの衝突安全担当役員に聞いたら「重量もコストも増えるので日本仕様は対応しません」。この状況、多くの自動車メーカーが同じ。
気になるのはここからです。最初からスモールオーバーラップ対応を考えて作ったボディって、全く考えていなかった従来型と比べ、未対応でも圧倒的に強いらしい。あるメーカーに聞いたら「G評価を目標に作ったボディなら、最低でもM評価。もしかしたらA評価くらい取れると思います」。さもありなん。
ちなみに大雑把なイメージで言うと、P評価だったら死亡&重篤なダメージを負う可能性大きい。A評価であれば少なくとも死亡せず、重篤なダメージも負わないそうな(G評価だと最悪で足の骨一本と顔面の擦過傷くらいで済む)。アメリカ人と日本人の命の重さは違うのか、という論議の前に実情を知りたいです。
そんなこんなで新型車が登場する度にスモールーオーバーラップ対応の有無を聞いている。少なくともアメリカで販売する車種の多くはスモールオーバーラップに対する基本骨格を持っていると思っていいだろう。新車を買うならぜひとも考慮したらいい。現在日本で買える日本車はアコードHVとスカイラインのみ。
日本の大手メディアは無視を決め込んでます。
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