ディーゼル+AT

ディーゼルは低速トルクが細いのでATには向かない、と何回か書いてきた。中途半端にクルマを知っている人からすれば「なんで?」と感じることだろう。以下、説明したい。ディーゼルエンジンの基本特性として、4000回転くらいまでしか使えない。一方、トルクバンドが始まるの、1400回転くらいから。それ以下の回転数だとブースト圧掛からず、驚くほどトルクが細い。つまりディーゼルの実用回転域って1400〜4000回転しかないのだ。これをガソリンエンジンに当てはめれば、2100〜6000回転が有効なトルクバンドということになります。2100回転以下はスカスカのエンジン、ということ。それでも従来の4速ATと組み合わせて使うなら、トルクバンドから上の回転数をキープしていればよかった。けれど次世代のクリーンディーゼルは6速以上のATと組み合わせなければならない。6速以上のATに乗っている人なら御存知の通り、普通に走っていれば常時2000回転以下しか使ってません(ガソリンエンジンの場合、1500回転くらいから実用に耐えるトルク出してます)。ディーゼルに当てはめると、1300回転以下を使う、ということ。この回転域、ディーゼルだと絶望的なレスポンスしか期待できない。さて、エクストレイルの6速ATに乗って驚いた。聞けば、グループNのラリーカーのようなコンセプトの制御をしているとのこと。その代償として燃費がイマイチ伸び悩むそうな。根本的な解決策は、VWのTSIエンジンのように、ターボとスーパーチャージャーを使う手か? いずれにしろあと2年すれば、百花繚乱の如く次世代ディーゼルが出てきます。楽しみだ!

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1 Responses to “ディーゼル+AT”

  1. VW8\x@ より:

    VWturboDieselは日本国内向けにはMTしか用意していませんでしたが、米国向けにはATも用意していました。
    turbo
    70.4/4500 13.5/2600
    no turbo
    54/4500 10.2/2750
    こんな非力なエンジンでAT向きじゃないのにAT設定していたとするとVWは米国市場を相当バカにしていたということなんでしょうか?
    私は国内向けのMT運転していて、街中でそれほど不便に思うようなこともなく、せいぜい高速で追い越しのときに瞬発力のようなものが足りないと感じていたくらいで、スピードも150km/hくらいはでていましたよ。
    国沢氏のこれまでの意見ですと私のVWディーゼル車はありえない車ということになるのですかね?

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