ディーゼル+AT
4気筒2リッター級クリーンディーゼルとトルコン多段ATの相性は極めて悪い、と以前から書いてきた。果たしてどんな
ミッションならいいのだろうか? 現時点で「良い」と確認出来ているのは、VWのDSGに代表されるツインクラッチ式だ。トルクの間断が無いため、ターボ
ラグを感じない上、アクセルオフ時も排気ガスでタービンを回しておける。
スバルはCVTで
対応しようとしているらしい。これまでガソリンエンジンでもハイパワーターボ+CVTの組み合わせが無いため、実力のほどは未知数。ガソリンエンジンでさ
えレスポンスが問題になるCVTとあり、違和感を無くすの、簡単じゃないと思う。加えて40kgm近いトルクを受け止めるCVTの開発も大変かもしれませ
ん。
欧州車に多いロボタイズドAT(普通のマニュアルミッションを電子制御する)は、基本
がマニュアルミッションだからディーゼルとの相性も悪く無さそうだけれど、これまた日本人の感性だとガソリンエンジン用だってNG。思い通りのシフトして
くれず徹底的に違和感あります。ただ上手にセッティングすれば可能性ありそう。
気持ちよく
扱えるマニュアルミッションがあれば、無理してATを加えることもないかもしれません。アメリカだって一時期はAT比率増えたものの、今はMT比率も決し
て少なくない。そこで気になるのが日本仕様のエクストレイルだ。欧州仕様は乗りやすいと感じのに、永田によれば「日本仕様は厳しいです」。早く味見してみ
たい。
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今にして思うと日産のエクストロイドCVTのお蔵入りが残念です。生産コストの問題もあるでしょうが、開発が進めば付加価値の高い技術だったと思います。排気量の大きなエンジンの燃費向上に役立ったのではないでしょうか。エクストレイルのクリーンディーゼルも楽しみですが、どこかティーノハイブリッドと似た空気を感じます。つまりイマイチ日産の本気が感じられないのです。
先日、あるメーカーの開発主査の方とディーゼルエンジンについて話をしました。
その方、最近発売されたミニバンを担当された方でした。
しかし、そのミニバンには目玉になるような環境新技術が採用されていなかった為、私がディーゼルエンジンの搭載は考えていませんか?と尋ねたところ「このクラスのクルマはコスト的に厳しいので今のところは考えていません」との回答でした。
まぁ、そのミニバンは国内専用車ですし、まだポスト新長期に対応できていないという事情もあるのではないかと想像しますが、ディーゼルエンジン自体がコストの掛かるものであることは間違いなさそうです。
それにも増して、トランスミッションまで新規の物をとなると今の経済状況のなかでは踏み切りにくいのかもしれませんね。
ところで、トルコン式のATとディーゼルエンジンの相性の問題ですが、ロックアップの制御などで改善できないのでしょうか?
聞くところによるとレクサスIS-Fに使われているATは各ギヤで細かくロックアップさせる制御になっているそうですね。
次にクリーンディーゼル車を発売するのはホンダでしょうか?どんなトランスミッションと組合してくるか気になるところです。