トヨタの小型SUVライズ、魅力的なクルマながら人にはすすめません

トヨタがダイハツからのOEM車『ライズ』を発表した。東京モーターショーのダイハツブースに出展されていた『ロッキー』の兄弟車です。いかにも売れそうなSUVだと思う。個人的に気になるのは自動ブレーキの性能。なんたって安全に対する優先度が高くないダイハツの開発です。トヨタブランドながら中身はカンペキなダイハツのクオリティだったりする。少し心配。

ちなみにシステムはステレオカメラを使ったタイプ。同じタイプのシステムを使ったタントの場合、遮蔽物ありの歩行者に対しては25km/hまでしか停止出来ず。驚くのが停止している車両に対する自動ブレーキ性能の低さだ。当たり前のようにクリア出来ている50km/hで止まれず追突してます。こういったクルマにトヨタのエンブレムを付けるのはいかがなものかと思う。

新しい世代のトヨタ車は皆さんに安心して推奨出来る世界TOPクラスの自動ブレーキを装備している。なのにライズを買うと日本車の平均を下回る性能しか持っていない自動ブレーキなのだった。100歩譲ってトヨタのディーラーで販売するにしても『ダイハツ・ライズ』にした方がいい。セカンドブランドという位置づけをお客さん対してハッキリして欲しいです。

自動ブレーキの性能差は大手メディアも取り上げない。先日沖縄で話をしたスズキの営業マンも「軽自動車やコンパクトカーを買うお客さんはあまり安全に気にしないようです」。確かにその通りだと思う。何度も書いている如く、私だってエアバッグが開くような事故に遭っていない。「60年間住んでいて洪水に遭うなんて思っても無かった」と同じことでしょう。

「だから問題無い」と考えるか「想定できるなら可能な限りの良スペックを選ぶ」かは人によって価値観が違うだろう。私だったら洪水になりそうな場所を選ばないし、クルマだって少しでも安全なスペックにする。こう書いてもライズは売れると思います。そして確率を考えたら”ほぼ”致命的な状況はならないと思う。ただ何かあった時はそれなりの性能だと認識して頂きたく候。

 

 

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