トヨタの強さが少しずつ見えてきた~!

いささか旧聞になってしまったけれど9月8日に毎日新聞の英字版で共同通信情報としてトヨタと吉利汽車(中国)の関係について伝えた。「吉利汽車に対しTHSなどのPHVを含めたハイブリッド技術を提供する」という内容。トヨタのストロングポイントであるハイブリッドの技術移転だ。関連情報で私も中国とトヨタの関係が大きく変わったことを8月27日に紹介しています。

真偽の程は不明。いまだにトヨタも吉利も認めていない。ただ共同通信が根も葉もないことを伝えたとは思えないです。トヨタの中国の関係は明確に変わった。その中の動きとして考えれば、最も良い選択の一つだと考える。以下、根拠を。まず吉利という企業、中国の国家主席である習近平の超お気に入り。国を挙げてバックアップしていく旨のコメントを出しているほど。

吉利はトヨタが中国で組んでいる国営企業の『第一汽車集団』や『広州汽車集団』と違い民間企業。吉利はボルボの筆頭株主で、マレーシアのプロトンも事実上傘下に置き、メルセデスの株を10%も持ってます。急速に電動化技術を導入していかなければならない吉利からすれば、トヨタの高い信頼性を持ちながらコストダウン出来る技術力はノドから手が出るほど欲しい。

習近平主席としても十分に納得出来る内容だ。加えて、この程度であればアメリカも「タイしたことない」とスルーしてくれるという判断だと思う。考えてみればTHS技術は素晴らしいが熟成されている。そろそろ海外に技術を持って行かれても仕方ないという判断か? その見返りとして得られるモノは小さくない。中国政府から「準中国企業」というカンバンを貰える。

吉利と手を組めば、遠からず中国で必要になる電池(日本から持って行くことは出来ない。ホンダはCATL(寧徳時代新能源科技)から供給してもらうことにしたようだけれど、問題になるの価格です。準中国企業なら中国の相場で電池を買える。されどお客様になったら、それなりの”儲け”を乗せられると思う。ホンダとしちゃ売って貰わないとクルマを作れないから厳しい。

2年ほど前から「やがてトヨタの独走が始まる」と書いてきたけれど、来年あたりからハッキリ見えてくると思う。モータースポーツは「企業の変化」を最も早く見せてくれると言われるけれど、今週末に開催されているWRCトルコでTOP争い中(ワン・ツーの可能性も)。復帰2年目にしてマニファクチャラーズタイトルの可能性大になってきた。ドライバーズだって面白い展開。

この流れがモータースポーツ以外でも出てくると思う。中国と良い関係を作り、アメリカは章男社長を認めている。プロダクトのみ出遅れているけれど、それも来年あたりから「もっと良いクルマ」が出てくるようだ。日本の自動車好きとしちゃトヨタ意外のメーカーに1日でも早く目覚めて欲しいと思う。トヨタに一発殴られないと事態が認識出来ないとしたら残念です。

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