トヨタの新体制方針説明会で改めて実感するのはあと6年でガソリン消費量は3分の2になること
トヨタの新体制方針説明会が行われた。全体の流れは豊田章男さんの流れを引き継ぎ、さらに強固なものにしていきますということなのだけれど、解っていても驚くのが二酸化炭素排出量を6年後の2030年に33%以上減らすという目標ですね~。現時点で二酸化炭素=ガソリンと軽油を示す。そいつが3分の2になるということ。もはやガソリンスタンドは大幅に減少せざるを得まい。
今ですら地方に行くとガソリンスタンド空白地帯が出来つつある。今後6年でさらに空白地帯広がることだろう。必然的に電気自動車に乗り換えるしかあるまい。電気自動車は普及しないと主張する人が多い中、物理的にエンジン車に乗るのって厳しくなっていく。おそらく3年もすると軽自動車の主流が電気自動車になっていく。2024年は電気軽自動車本格普及の年になると思う。
もう一つの「凄いね!」がトヨタの地域別小売り台数。ここまでバランスよく世界中の地域でクルマを売っているメーカーは少ない。大手だとトヨタとヒョンデくらいだと思う。ホンダもスバルもマツダもアメリカや中国無ければ厳しい。欧州が日本と同じくらい売れているという点に驚く。章男社長の時代、世界に通用するクルマを作れたということだろう。利益貢献度の状況も見たいもの。
当然ながら電気自動車についての内容もあった。短期目標は3年後の2026年に150万台という少なからぬ台数を挙げた。というかそのくらいの速度感が無いとアメリカも中国も欧州も規制に追いつけない。1000万台というトヨタの規模からすれば150万台はマストなのだった。調べてみると2026年時点で150万台分の電池調達計画も出来ている。となれば課題は「売れるクルマ作り」です。
現在販売しているbZ4Xは明らかに失敗作だ。なにより開発しているチームから「カイゼン!」の気持ちを感じない。ユーザーから明らかにダメだと言われているのに関わらず、最新のレクサスRZに電池容量計を付けてこない時点で顧客第一主義のトヨタらしくない。「トヨタとスバルとレクサスの悪いところばかり出た」クルマだと思う。これを佐藤新体制は「失敗」と考えてるらしい。
だとしたら良いクルマになる可能性が出てくる。2026年に全く新しい電気自動車用のプラットフォームが出てくるようだけれど、それまでは中国のbZ3X+追加2車種(全てリン酸鉄リチウム電池)とbZ4Xの改良版、そして2035年にデビューするおそらくbZ4Xベースの3列シートモデルで頑張らないとならない。bZ4X、とりあえず駆動系の抜本的な改良を行わないと成功しないと思う。
もう一つの「興味深いですね!」は年間1000万台を目指す電気自動車の開発はワンリーダーで取り組むという点。誰がリーダーになるか5月の連休明けに発表されるらしい。若手を起用するか、それとも実績も実力もあるパワフルな中嶋副社長が次の世代のリーダーを見つけるまで自ら率いるのか解らない。いずれにしろ中嶋副社長が大きなチカラになると思う。5月の発表を楽しみにしたい。
これでお尻に火が付いたのは競合他社。さてどうする?
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今の日本で、ここまで公言できるヒョーロンカは他にはいません! 超厳しいけど、超期待に溢れた応援だと受け止めました。
>現在販売しているbZ4Xは明らかに失敗作だ。なにより開発しているチームから「カイゼン!」の気持ちを感じない。
>「トヨタとスバルとレクサスの悪いところばかり出た」クルマだと思う。
例えば明日から「トヨタは全車両ハイブリッド車か電動車しか売りません」と宣言してしまえばガソリン消費量が2/3なんてすぐに現実になってしまうかもしれません。
今はハイブリッド専用車はプリウスとアクアくらいで、他はガソリン車の設定もあったりしますが。
ノートやエクストレイル、キックスなんかは全グレードe-powerなんですよね。
アリア・リーフ・サクラはBEVですし。
電動化という面で切り取れば日産って進んでいるのですが、あんまり日本のこういう統計や特に未来感みたいなところには影響しないんですよね、主観かもしれませんが。
トヨタのbZ4X妄想ですが、トヨタの旧体質の人達が凝り固まってしまったのかも。
ギアのバッククラッシュとか工作精度で今更トヨタが問われる話ではないと思っていましたが。
連続急速充電でビビった設定になったのも、燃料計に当たる航続距離表示もできなかったのも、性能に余力がない証拠ともいえそうで。
「可もなく不可もなし」くらいを開発チームの裏目標にしていたらそれは今のトヨタにしたら「うーん」レベルだったとか?
いや世界的に考えても「あか~ん!」レベルだとやっぱり失敗作なのか。
一番割を食ったのはソルテラで勝ち越したかったスバルかも。うーん。