トヨタは軸足を海外に移そうとしている?

朝日新聞デジタルの『不正に揺れるトヨタ会長。今の日本は頑張ろうという気になれない』という記事について様々な憶測が飛んでいる。この記事中、豊田章男会長は「(自動車業界が)日本から出ていけば大変になる。ただ今の日本は頑張ろうという気になれない」「ジャパンラブの私が日本脱出を考えているのは本当に危ない」と言ったと書かれてます。

MBSのWebに寄せられたコメント、良識あります

その通り受け止めればいいかと。私も同じニュアンスで6月の国交省から不正と決めつけられた事案についての説明を記事やTVでしてきている。「今の日本は頑張ろうという気になれない」の主語は、主として国交省と一部メディアの取材&見識不足によるトヨタ報道だ。何度も説明している通り自動車産業は我が国の基幹産業であり、貴重な外貨を稼いでいる。自動車産業なければ赤字国だ。

本来なら同じチームで戦っていくべきだと思う。なのに国交省の役人がやっていることって、前戦で戦っている兵士の背中を身方が撃っているようなもの。トヨタ嫌いの一部メディアも仲間を撃った輩達の正当性を支持している。国民が望んでいるのは「国益」と「安全を担保されたクルマ」の両立を計ることであり、役人や一部メディアの成功者叩きじゃ無い。

私が豊田章男さんだったら、そろそろ海外分散を考えたくなる。ホンダのような、4輪はアメリカ。2輪が新興国というシンプルな収益構造なら、アメリカに本社を移して日本は研究所と日本市場向けのクルマやバイクを作って売ればいい。トヨタのように世界的な規模でバランス良く売れている企業であれば、とりあえず分社化か? アメリカは北南米トヨタとして完結させればよろしい。

今のところ国交省は(国交相も含める)トヨタに対する冷たい扱いをやめようとしていない。これに対しトヨタは(豊田章男さんを含む)怒るというより「残念」という気持ちが強いと考えます。無視という表現でいいだろう。今回のコメントも自分の気持ちを素直に述べただけ。そしてトヨタ側は国交省に対し普通に接している。国交省もそろそろ「何かありましたっけ」くらいの対応に戻せばいい。

長引かせると国交省側のイメージダウンが大きくなります。

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4 Responses to “トヨタは軸足を海外に移そうとしている?”

  1. uresiina より:

    了見の狭い役人や政治家の問題だけならまだしも、裏に他国の巧妙な政略があるとすると、この国は破滅しますね。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    もう1000000000%、国沢さんの意見に賛同します。

    どこの国にですよ、
    良いことにも悪いことにも、最大限誠意を持って真正面から取り組み、日本に多大な貢献をしている世界一の自動車メーカーの会長に対してですよ、
    冷水ばかりぶっかける政治家・官僚やらマスコミやらがいますかね!?

    しかもそいつらは、口先ばかりだから、尚の事腹がたつ。高度に政治的な判断とか抜かして、都合の悪いことは全部グレーでごまかして、尻拭いは民間企業に押し付けてきたくせに!

    今ちょうどドラマのリーダーズ見ていますが、志を持ったトヨタ本社が日本から出ていったら、本当に日本の経済も技術も壊滅する。

    先だって自動車メディアの存亡の話がありましたが、もし今、勝又さんが現役なら、ド正論でトヨタの行動を分析して、トヨタも他メーカーも国も制度も全てを対象にして、良い所も悪い所もしっかり明らかにしたと思う。

    自動車メディアも、全方位に忖度ばかりしてないで、こういう時くらい、ベストカーとCARトップがタッグを組んで、自動車産業を背負って情報を伝えたらどうか?

    ちなみにモリゾウ会長は、どこぞの腐れ知事のように、あれくれこれくれのクレクレタコラになっている訳ではない。

    モリゾウ会長、ひいてはトヨタのエネルギーは、人として当たり前に、心からの気持ちと言葉を交わすことなのだと、あらためて痛感しています。

  3. トヨタ車ユーザー より:

    トヨタの株主で外国人がいたら、かつてのホンダのように売れるところで作ったほうが(現代なら開発も含めて)儲かる・効率がいい…と舵取りを求めるかもしれませんね。
    ただ、これは昔経験したことなのですが、電気系の部品の製造をお願いしていたメーカーが、部品の製造方法を変えていて、お客さんへの説明に困ったことがありました。
    メーカーは機能や形状には問題ないハズだからと主張をしますが、いわゆる造りの問題がないこと・問題が発生した時の原因追及ができるかの検討もしてその部品の検証していたため、製造方法を変えるときは変えた方法で問題が起きないことを確認する覚書をお客さんも含めて取り交わしていました。
    メーカーが主張する理由はあくまで新品の時点で成立する話であり、目に見えないところ(電気・電子で動く)がある部品のため造りも含めて仕様・プロセスを取り交わす重要性をメーカーと共有するのに苦労をしました。
    以上は面倒な手続きに感じられますが、あとから問題が起きたとき調査ができるか=トレーサビリティに効いてきます。
    これをトヨタvs国交省にあてはめれば、これから先リコール相当の問題があった時、原因の正しさとリコールの有効性を判断するお役所としては手元にある資料が実際に異なると、その資料と実際の違いを確かめるところまで遡って仕事をすることになります。最悪メーカーの言うとおりにリコールを繰り返す(しないわけにもいかないから)あるいは隠され、お客=ユーザーが被害を被ることが予想されます。
    手続きの良しあし、できたものの良しあしはそれぞれ考えないと、利益とリスクの平等な負担ができなくなることがあります。
    それぞれがいったん熱を冷やして考えて対応を取る必要があると思います。

  4. よしの より:

    国も大手マスコミもトヨタが国内に工場が多くあるありがたみを無視してますからね。

    メディアは日本企業の製造業が没落したみたいに報道するが
    実態は電機も含めて売上も過去最高で利益も過去最高になっていて別に没落なんてしてないし
    じゃあ、なんでその最高益の恩恵がないのか?って言われたら
    工場が海外移転しまくった影響で地域への利益が行かないからですし

    トヨタは愛知県を中心に工場を潰さずいるから
    トヨタの工場がある愛知県は全国トップクラスの給料として地域に恩恵もあるのにそう言うのをメディアは報道しないし
    酷すぎると思いますよ。

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