トランプ大統領、アメリカ車を買え?

トランプ大統領の来日で北朝鮮問題ばかり取り上げられるが、もう1つ大きな「宿題」を持ってきた。貿易だ。なかでもアメリカにとって自動車の貿易不均衡は1980年代から引っ張ってきた要解決事項。しかしトランプ大統領就任から1年が経過しているけれど、全く進展しておらず。

フォードは日本から撤退したままだし、GMやFCA(旧クライスラー)の動きを見ると、無気力試合のままである。就任から1年経つが、大半の日本人は「アメリカ車のアピール」など見たこと無いだろう。アメリカ車を売ろうという気が無いのに「買え!」と言われたっていかんともしがたい。

先日、GMは新型シボレー・カマロを発表した。価格を見ると2000ccエンジン搭載の最も安いグレード516万円。アメリカでは323万円から買えるカマロにいくつかのオプションを追加しているため直接価格は比べられないものの、とうてい「売る気」を感じる価格設定ではない。

ジープも『コンパス』という新型車を発表した。このクルマもエンジンは2400ccのため、自動車税が高いという問題無い。デザイン良く、今や売れ筋のSUV。アメリカでの価格は250万円から。日本での価格を見ると323万円スタートと、カマロより頑張っているけれど、やはり話題にならず。

GMの日本法人を見るとメディアへのアピールをするワケでなく、全くやる気を感じない。ジープの方はGMよりましながら、積極的に新型車を売ろうという動き無し。もう少し詳しく書くと、GMもジープもアメリカ本社から「何としてでも売って欲しい!」というプレッシャが掛かっていないように見える。

加えて今やアメリカで販売されている日本車の大半が部品を含めアメリカで生産されており、日本からの輸出ではない。日本で販売されているコカコーラやマクドナルド、ケンタッキーフライドチキンと同じ。やはりアメリカ車をもう少し売って欲しい、というあたりになるのだろうか?

加えてクルマを買った方が、高価な武器を買わされるより100万倍良い。

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ