トランプ次期大統領、メキシコとカナダ工場から輸入されるクルマに25%の関税と言い始めた!

「やはり」というか「恐れていた通り」と表現すべきか迷うけれど、トランプさんがSNSで「メキシコとカナダから輸入される産品全てに25%の関税を掛ける」と書いた。そんなことSNSで発表するな、と言いたいけれど、今までもそう。ちなみに次期大統領がトランプさんに決まった日、下のような記事を書いた。まぁ自動車評論家ですら容易に予想できたことです。

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現在、メキシコ工場で生産している日本車はUSMCAと呼ばれるアメリカ/メキシコ/カナダの三カ国で特恵関税協定を結んでいる。前回トランプさんが大統領になる前はNAFTAと呼ばれる三カ国協定があり、メキシコで生産したクルマは”ほぼ”無条件で特恵関税を受けられた。そいつをトランプさんが破棄し、アメリカの部品を使わなくちゃならないUSMCAに変えた。

アメリカ向け新型キックスもメキシコ工場

それでもメキシコ工場の方が生産コスト低く、マツダの場合、米国で販売しているマツダ車の3分の1がメキシコ製。日産も新型キックスなど多くの車種をメキシコ工場で生産している。本来ならメキシコ工場をぶっつぶすために作ったUSMCAなのに、期待通りになっておらず。この状態を快く思っていないだろうから、必ず何か制限を掛けてくるだろう。

カナダも問題。以前書いた通りなぜかホンダの三部さんは電気自動車用の電池を生産するためカナダに巨額な投資して工場を立ち上げる。当然ながらアメリカで販売される電気自動車にも搭載されるだろう電池です。このニュースに接した時「なんでアメリカに作らなかったのか」と書いた。日本車嫌いのイーロン・マスクにチクられたら相当厳しい。95%の確率で圧力掛かります。

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日産とマツダは、メキシコ工場からけっこうな台数をアメリカに輸出している。関税掛けられる対象台数はマツダが10万台(2023年の米国総販売台数36万台。以下カッコ内は全て2023年の台数)。日産24万台(91万台)。トヨタ22万台(225万台)。ホンダ13万台(156万台)といったイメージ。アメリカ市場に於けるメキシコ工場産の比率で言えば、28%のマツダと26%の日産が厳しい。

トランプさんにケンカ売ってる三部さん

ただホンダの場合、カナダに40万台規模のエンジン工場を持っており。大半をアメリカに輸出している。これに25%の関税が掛かる。さらに2028年に年産24万台規模の電気自動車工場を立ち上げるべく工事が始まっている。25%の関税を掛けられたらお話になりません。そんな状況で為替まで円高に振れようものなら、マツダと日産にとっちゃ激震だ。特に日産は耐えられまい。

ただし! 本当に25%の関税が掛けられるかとなれば、不確定要素も多い。メキシコやカナダに工場を持っているの、日系メーカーだけじゃない。GMやフォードも大きい工場がある。おそらくトランプさん得意のブラフかと。一旦脅しを掛けておき、個別交渉に入ると思う。ここで上手に立ち回れないメーカーは苦境行き。ちなみに日本からの輸入関税(現在2.5%)についての言及無いです。

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