ニック・フライ大笑い?
日本人のF1ファンからすれば、非常に複雑な心境である。御存知の通りブロウンGP(本人はブローンと発音して欲しいそうな)は、中本体制で作られ
たシャシのコンセプトを全面否定して開発されたもの。それでもホンダのエンジン搭載しているなら溜飲も下がるけれど、エンジンはホンダから出ているお金使ってメルセデスからレンタル。もちろんシャシ制作費や今年のエントリー費までホンダが出してます。
つまりお金以外、ホンダと関係ないワケ。ブロウンGPのCEO(最高経営責任者)であるニック・フライは大笑いしていることだろう。一番悔しいの、厳しいと
解っていながら手を出せなかったホンダのエンジニア達だと思う。BARからホンダ開発のシャシになった時も、ホンダの人たちから何度F1チームの苦言を聞いてきたことか。皆さん口を揃えて「ダメだと言ってるのに話を聞かない」。ちなみにドライブシャフトの後退角の件も社内で批判されていたハズ。
これ以上書くことは遠慮しておくが、低迷の原因は明確だったと思う。同じことがハイブリッドにも当てはまる。ホンダの人と話をすると「HY戦争のようなことは二度としたくない」と言う。HY戦争とはホンダとヤマハが行った仁義なき価格競争。当時、スクーターを10台仕入れれば1台1万5千円なんてことまでやってましたから。「42万8千円の250ccを18万8千円で売る」なんてメチャクチャな商売をしていたら、そらアカンでしょう。
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輪の開発部門は、HY戦争の詳細など知らないはず。おそらく誰かが会議等で何度も発言したのだろう。ホンダの人とハイブリッドの話をすると、面白いくらい全員が「トヨタは赤字でプリウスを売っている」と非難する。「ウチは赤字商売などしない」と言うのだ。本田宗一郎さんならどうしただろう。おそらく「トヨ
タに出来るならウチだって出来るだろバカヤロー!」。ブロウンGPのワン・ツーフィニッシュを見て、そんなことを考えました。
いろんな意味で伊東新社長に期待する声が日ごとに高まっているようだ。
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「新型プリウスはダンピングで悪者だ!ハイブリッドの安売合戦は、御免こうむる!」
大好きなホンダが、こんな意識でいるなんて・・・
これ「ホンダ自身による敗北宣言」そのものですよ。
そもそもハイブリッドの安売りは、ホンダがトヨタに吹っかけたケンカです。
トヨタからすれば、ホンダから売られたケンカを正々堂々買ったまで、ですよ!
ホンダ福井社長の「ハイブリッドは20万円高で実現する」という宣言に対し、
ホンダの凄さを思い知っているトヨタ社員が強く反応し、
ホンダ社員以上に危機感を持って実現したという事です。
大不況の中、我々消費者にとって最も重要なのは、
トヨタが自己責任において社運をかけた経営判断を行ない、
高等高価なハイブリッド技術を格安で庶民に提供してくれるという事実です。
「中・大型車はディーゼル、コンパクトカーはハイブリッド」というホンダの戦略と
「ハイブリッド・フルラインナップ」を目指し10年以上経営資源を集中してきたトヨタの戦略、
この差が、最も重要な局面で価格となって現れたのだと思います。
冒頭のコメント内容から察するに、残念ながらホンダといえども、
相手を悪者にして自分の業績を正当化する「成果主義の影」が蔓延している様です。
しかもかなりの重症・・・。
一瞬GMかクライスラーのコメントと思ったほどですから・・・。
ホンダには、目の前の事実をしっかり受け止めてほしい。
それにグリーンマシーン戦略は、まだ始まったばかり。成すべき事だって山積みです。
ホンダは、トヨタがまだ持っていないカードを一刻も早く切って、量産するべき。
149万のフィットハイブリッドこそ、ホンダの最高の切り札です!
インサイト20万台の量産実績が無いと、ハイブリットユニットを安くできないかもしれません。
フィットハイブリッドは確実に売れる反面、ガソリンフィットが売れなくなり、
ハイブリッド比率が上がるだけで販売総数は変わらないかもしれません。
インサイトも値下げを余儀なくされるでしょう。
リスクはでかい。
でもこのままでは、インサイト20万台の量産も厳しい。
ハイブリッドの安価化のためにも、
可及的速やかにフィットハイブリッドを売り出して、量産効果で価格競争力を強化するしかない!!
でもどうせやるなら、トヨタ対ホンダなんてケチな目線ではなく、
あの日本中が感動したWBC野球の侍ジャパンにあやかりたい。
インサイトとフィットハイブリッドそしてプリウスの「三匹の侍」が相乗効果で盛り上げあって、
世界中を日の丸ハイブリッドだらけにしたいですね!!!!!
あの戦争の時、小僧として民間車検場で働いてましたけど、ある日突然社長が大量に
Y社のPを入荷して、工場先に並べてましたねぇ。特定のメーカーと繋がっていた
ところじゃないんで、その直後にホンダマンが来て苦虫噛んでましたっけ。
しかし当時のYということで考えると、後に日本最大企業の影(もしくは黄金)も
あったのではないでしょうか。ツインカム戦略も華やかな頃でしたし…。そりゃ
ホンダとしてもトラウマにもなるでしょうね。
しかもトヨタよりも先にF-1を辞め、今年のために去年を無駄にしてまで造った
シャーシが…。しかもTOYOTAもなかなか調子良さそうですしね。踏んだり
蹴ったりという印象も持っているかもしれませんね。
とはいえあくまで
自業自得だと、特に福井さん、もう一度NRの原点に戻って考えて欲しい
ものです。まぁ社長を退いたんで指揮には関係ないですけど、いかに将来の
ホンダのため・そして応援したファンのために遺産として残せるか。
中村さん、後藤さんのようにしっかりと示して欲しいというのが、望みです。