ブリヂストンの広報に「カーボンニュートラルに取り組んでますか?」と聞いたら反撃された~

数日前のこと。取材でブリヂストンの広報と1時間くらい話をする機会があった。最近タイヤメーカーの人と話をすることはほとんどないので、いろんなことを聞いてみた次第。中でも一番気になっていたのが「2030年までに二酸化炭素の排出量を46%減らすための対策をしているのか?」ということ。するとどうよ! 反撃されちゃいました~。知らなかったことばかり!

アリゾナのグアユール農園

まずタイヤ本体に使われているゴム。現在は天然ゴムと石油由来の合成ゴムを使用している。メーカーによっても違うだろうけれど、天然ゴム6割の合成ゴム4割くらいだと思えば間違いない。タイヤは使うと減って無くなる=二酸化炭素を排出している。したがって合成ゴムの量を46%減らす必要があるワケ。どうしているのかと聞いたら「天然ゴムの割合を増やします」。

そんなことしたら世界規模で天然ゴムの取り合いになるんじゃないと聞いたら「その通りです。対策としてブリヂストンは北米でグアユールという植物を最大100平方km規模で栽培します」。さらにグアユールを使い、天然ゴム比率を上げていくそうな。すでに先行開発も行われており、昨年インディカーレースでサイドウォールに100%グアユール使ったタイヤを走らせている。

ファイアストンはブリヂストンのブランド

さらに天然ゴム100%のタイヤも開発中。トレッド面に使おうとすると分子レベルでの解析を行わなければならず、技術力が必要だという。当然ながら中国などの新興国はこういった基礎技術を持っていないため、遠からず欧米で販売出来なくなるかもしれない。となるとブリヂストンに代表される日本のタイヤメーカーや、ミシュラン、グッドイヤーなどは強い。

原料で納得させられたので「じゃ工場で使う電力はどうするのか?」と聞いてみた。当然ながらカーボンニュートラルをすすめているとのこと。社内目標は2030年に50%減。2050年でカーボンニュートラルとなっており、昨年12月にはタイのノンケー工場の屋根に約1万kWの太陽光パネルを設置するなど(1kWで100V/500Wの発電が可能)世界規模で取り組んでいた。

ノンケ工場

当然ながら日本の工場も2030年までに50%減を目標にしており、早めに達成が出来そうとのこと。50%減からカーボンニュートラルに持っていくのはさらなる努力が必要ながら、20年あれば何とかなるかもしれません。その他、タイヤの素材であるシリカなども植物由来の材料に置換していく技術を開発するなど、ホンキで取り組んでました。いやいやおみそれしやした~。

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2 Responses to “ブリヂストンの広報に「カーボンニュートラルに取り組んでますか?」と聞いたら反撃された~”

  1. 丸山弘 より:

    おはようございます。
    企業は独自に環境目標を掲げて
    取組んでいますからね
    昨日、私の会社のグループ会長から
    構内で使っている、エンジンリフトを
    全てバッテリー車へ替える様指示が
    来ました。
    すでに建屋内では使っていますが
    天然ガス車も全てバッテリー車に
    変更です。
    工場毎にバイオマス発電、水量発電
    流動層ボイラーなど有るから電力は
    なんとかなりますが
    忙しくなりそうですよ
    企業は頑張っていますよ

  2. アミーゴ5号 より:

    タイヤこそ、二酸化炭素の塊みたいな商品ですが、ブリジストン、素晴らしいですね。

    こういうニュースこそ大事なのに、今や生の情報ソースは限定されており、ネットはその限られたネタに対して、あることないこと膨らませるだけ。

    是非是非、カーボンニュートラルをテーマにした企業探訪的な取り組みを!生々しく伝えて頂きたくお願いしたいです。

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