ホンダ、日産、三菱自動車の協業会見、前回よりずっと前のめりになってました!

ホンダと日産の緊急共同記者会見が行われた。驚いたのは三部さんの積極姿勢。前回は逃げ腰だったのに、今回超前のめりになっており最初から握手なんかしちゃってました。しかもニコニコ顔。三部さん、日産とやっていこうと決めたんだと思う。続く話の内容については7月28日の記事通りと言って良い。早くて2028年以降というスケジュールもドンピシャです。

今回の会見の骨子は2つ。電気自動車の機関技術(車載OSと電池、インバーター、モーターなどの部品)の共用化とOEMです。ホンダも日産もピンでやっていくのは無理な企業規模になってしまった。ピンだと量産効果が期待出来ず、割高になる。もちろん開発コストだって掛かる。OSなんか下を見て開発予算1000億円規模。これを400万台規模で割るか、850万台規模で割るか、だ。

電池やインバーター、モーターはどこから調達したっていい。これまた開発予算は分母が大きければコストダウン出来るし、調達コストも安くなる。ホンダも日産も渡りに船ってヤツです。そこに三部さんは乗ったということ。OSそのものは今までのしがらみのない新しい技術だし、共通性だってある。本日の記者会見を見ていて「案外上手くいきそうですね!」と思った。

ホンダと日産、三菱自動車合わせれば850万台。2030年には半分くらい電気自動車となるだろうから、400万台少々。トヨタグループにこそ届かないが、VWグループと同等。ヒョンデグループやGM、ステランティス、フォードを凌ぐ。電池やモーター、インバーターは地域や、サイズ、性能で3~4タイプ必要になってくるけれど、850万台あったら十分に戦えることだろう。

また、28日の記事で厳しく書いたOEMだけれど、考えてみればエンジン搭載車は2030年までに半減する。3社が苦手とするジャンルの車種をダメモトでラインナップして縮小均衡を図るという選択肢もあると思う。例えば北米市場はハイブリッドを持たない日産車にとって厳しい。ホンダから適当な車種をOEMしてもらうことで全滅は避けられる。敗戦処理になりますが。

課題はないか? あります。今までホンダも日産もなんで販売台数を落としてきたか、という点を考えなくちゃならない。現在進行系でホンダも日産も良いクルマを作っている。されど商品計画がでたらめ。デザイン厳しい。顧客を大切にしないというトヨタと正反対のことをやってきた。新しい枠組みで同じことをやれば、やはりステランティスのように縮小均衡方向に行く。

ホンダも日産も現在のデザインチーフが厳しい。最短で今後3年。もしかすると5年は厳しいまんまかと。三部さんは2030年が勝負の年になると言っていたけれど、それまでに体力を消耗する。成功するかどうかは次世代のデザイナーやブランド担当、CTO(車両開発責任者)次第と考えていい。台数を落とした三部さんと内田さんは1~2年で卒業だろうから、次の社長が重要です!

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1 Responses to “ホンダ、日産、三菱自動車の協業会見、前回よりずっと前のめりになってました!”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    最近のクルマ業界は、どうも視界不良でけったくそ悪い話題が多いですね。

    国交省のトヨタいびりは、心底胸くそ悪いし、ホンダと日産との協業には、うまくいく要素が何一つ見いだせません。

    これまでは、当事者本人の言葉を動画で確認するようにしてきました。

    でもモリゾウ会長や佐藤社長の本音を言えない苦々しい表情や、ホンダと日産社長の能天気な笑顔を見ていたら、その気力もなくなってきちゃいましたヨ。

    ちゃんちゃん。

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