ホンダ398万台+日産337万台=735万台で世界3位になる? 99%ならんでしょ!

多くのメディアはホンダと日産が一緒になれば735万台規模になり、729万台のヒョンデ/起亜を抜いて3位になると報じている。足し算が成立すると考えているらしい。ちなみにステランティスは、かつてビッグ3と呼ばれたクライスラーや、フランスを代表するプジョー/シトロエン、イタリアの雄であるフィアット、ドイツのオペルといった14社がまとまった。

2023年の世界販売台数は618万台だ。コロナ前の2019年時点でどうかとなれば、大合併前のFCAとPSAなどステランティスを構成する14社を合計すると791万台だった。4年で173万台(約2割)も落としてしまった。なぜか? ステランティスを構成する14社の車種や、得意とする市場が完全にバッティングしており、いわゆる共食いしてしまったからに他ならない。

例えばプジョーもシトロエンもフィアットもオペルも、メイン市場は欧州。しかも売れ筋はBセグとCセグに集中している。こなると「別個に開発したら効率悪い」と、ステランティスになってから全てのメーカーのプラットフォームを共通化してしまった。こきにきて出てくるモデルはいずれも個性が薄く、よく似ている。こうなるとお客は他に逃げていく。

欧州の場合、逃げたお客の受け皿になっているのはトヨタですね。トヨタがシェアを伸ばした。ホンダと日産はどうか? メイン市場がアメリカ。売れ筋はDセグとDセグだ。カンペキにバッティングする。協業となれば、ホンダのハイブリッドを日産に供給したり、車種の兄弟化などすすめていくだろう。結果、ステランティスのようになってしまう。

もっと酷いか? というのも2019年の世界販売台数は日産518万台。ホンダ493万台だった。この時点で併合していれば1011万台! それが5年間で280万台程度台数を落としている。日産だけでなくホンダもジリ貧なのだった。ホンダと日産の併合で2025年は台数を伸ばすかとなれば、難しい。中国や欧州、アメリカ、新興国を含め低下は避けられまい。

車種の統廃合など始まると、一段と競争力を失う。遠からず600万台を下回るだろう。経済の専門家の皆さんは「1000万台規模にならないと電子プラットフォームの投資に耐えられない」などと言うけれど(1000万台ないと競争力を持てないなら300万台のBYDが伸びる理由は?)、ホンダ/日産も遠からず規模が小さいと言うことになる。前途多難だ。

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1 Responses to “ホンダ398万台+日産337万台=735万台で世界3位になる? 99%ならんでしょ!”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    ふとですね、
    関係決裂したルノーがいつまでも日産の株主でいるよりも、電気電子に強い台湾企業が株主の方が、むしろ新しいパワーが加わりシナジーが発揮されるのではないかと感じました。

    もっともそうすると、
    既存のサプライチェーンのパイが奪われる等、新たな課題を生むから悩ましい。

    ただ思い切って新しい血を入れないと、
    古い付き合いの日本メーカー同士が連携しても、激動の新時代には太刀打ちできないと思うし、ホンダ&日産&三菱の連合軍が新しい血に耐えられるかどうかでも真価が問われるだろうなぁと、思い切り無責任な妄想を頭の中で展開しております。

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