ホンダF1、残る3戦全て無気力試合なのか?

週末に開催された鈴鹿F1は好天にもかかわらず、決勝日に6万8千人しか入らなかった。日本GP史上最小の観客数である。過去最高の16万1千人(2006年)を考えれば凋落の流れが明らか。鈴鹿の開催契約は2018年まで。2019年以降の開催に黄信号点灯か? 最大の理由と言えば、やはりホンダだと思う。

ファンにとって最大の「がっかり!」は、新しいスペックのパワーユニットを投入しなかった点にある。鈴鹿の前まで、ホンダの説明として「交換するとペナルティで順位が下がる。良い順位からスタートしたいのでパワーユニットの交換をしない」だった。しかし金曜日のフリー走行でアロンソにトラブル発生。交換を余儀なくされる。

ホンダの言い分を信じるなら当然の如くスペック4を用意しておき、アクシデントで交換するようなことになれば投入という流れだろう。なのに今までと同じスペック3,7を搭載している。この時点で無気力試合だと理解した。もちろん来シーズンはライバルとなるマクラーレンに手の内を見せたくないのかもしれない。

でもそんなこと言ってる状況なのだろうか。圧倒的に強い状況だったら、無気力試合だっていい。強いチームが凹めば面白いレースになる。されどホンダはチャレンジャーだ。新しいスペックを持っていたら、来シーズンのため積極的にデータを取っていくべきだと考える。

そもそもF1を尊敬しているのであれば「単に走らせればいいだろう」なんて選択などしない。鈴鹿を訪れた6万8千人のファンは前を向いて頑張っているホンダを見たいのだ。ホンダのF1関係者は勝つことにしか興味ない? F1という文化を理解しているのだろうか。モータースポーツ好きからすれば残念でならない。

モータースポーツはサッカーや野球などと同じプロスポーツである。イヤだったら出なければよい。でも出ると決めたなら、全ての試合で全力投球しなければカッコ悪いだけ。単なるお金持ちの道楽になってしまい、マイナスのイメージにしかならない。ホンダのF1関係者が、もう少しF1を好きになってくれたらいいのに。

残る3戦も鈴鹿のような無気力試合となるなら、莫大な費用をドブに捨てるようなモノ。ファンだって応援する気もなくなる。千の風になった本田宗一郎さんを始めOBの皆さんもさぞや悔しい思いをしていることだろう。世界最高レベルの技術で手強い敵と勝負出来ることの素晴らしさを思い出して欲しい。

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