マツダの発電用ロータリー、330ccじゃなく830ccだった! いろんな意味で予想大ハズレ!

ベルギーのモーターショーでロータリーエンジン稼働の発電機を使うMX-30のPHEVが発表された。驚いたことにレンジエクステンダーじゃなくPHVだという。先日、今まで公開されている資料やデータから、このクルマについて「基本的に電気自動車。航続距離を伸ばすための発電機を搭載するレンジエクステンダー」と紹介した。実際、マツダもレンジエクステンダーと言ってました。

発電機とモーターとエンジンが同軸上に並ぶ

しかし! 新開発のロータリーエンジンは『8C』という型式。今までマツダはロータリーエンジン型式の数字を排気量としてきた。12Aなら1164cc。13Bだと1308cc。20Bが1962ccといった具体だ。8Cなら当然の如く800ccです。調べてみたら830ccとな! 全く新しいロータリーエンジンを開発していたのだった。出力は未公開ながら、おそらく60~80馬力くらいだと思う。

となると電池容量減ってもエンジンだけで十分走ってくれる。どちらかといえば電池容量減ったら日産eパワーのような制御と走りをしてくれるんじゃなかろうか。当然の如くレンジエクステンダーじゃなくPHVである。実際、電池搭載量も17.8kWhと少ない。RAV4 PHVが18.1kWhなので、ほぼ同じ。マツダによれば航続距離WLTCで85kmという。実走行距離なら70kmくらいかと。

興味深いのはエンジンと発電機、モーターが同軸上に並んでいること。発電機とモーターは構造的に同じ。どちらにも使える。発電機と駆動用モーターの間に断続クラッチを付けてやると、発電しながら走行できるし、エンジンのダイレクト駆動も可能。私が考えているより面白い制御を行っている可能性もある、ということ。メカニズム的には少し楽しみになってきた。

こうなると残念なのはカッコ悪くて商品力の低いMX-30に搭載してきたこと。CX-5あたりならRAV4 PHVやアウトランダーPHEVと真正面から勝負できたのに、と思う。CX-30クラスのボディだと車両価格的に厳しくなってくる。また、8Cの熱効率が興味深い。PHVだとハイブリッドモードになった時、燃費はエンジンの熱効率で決まってしまう。試乗できる日が楽しみです。

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12 Responses to “マツダの発電用ロータリー、330ccじゃなく830ccだった! いろんな意味で予想大ハズレ!”

  1. 猫まんま より:

    ガソリンエンジンとしてのロータリーを復活させろとネットで騒いでいるマツダ信者が喜んで買うからバカ売れするでしょう…な訳が無い。しかし今更新規エンジンしかもロータリーなんか開発して何考えてるのやら。おそらくEUの燃費モードではPHVが有利になるからレンジエクステンダーでは無くてPHVにしたのでしょうけど。別にロータリーでなくてご自慢のマツダ信者にすら相手にされていないsky-active-Xで良かったような気がします。それともマツダにとってsky-active-Xは無かったことになってるんでしょうか?

  2. アミーゴ5号 より:

    新型ロータリー、単なる発電機ではなくて良かった。というかクルマ好きとして、性能面で何だかちょっこし安心したりして。。。

    同軸に並んだモーターとロータリーのPHVというと、ウルトラスムーズなパワーフィーリングと走行性能に期待感もりもり。

    ただこれまでレンジエクステンダーと説明していたトコロが気になります。「実は、なんちゃってPHVでしたぁ〜!」なんてことにならないデスよね。。。

    それにつけても時代の商品性はともかくとすれば、直6といい、ロータリーといい、自分のようなアラ還以上の世代には、マツダの心意気は大いに響きます。

    今久しぶりに「湾岸ミッドナイト」を読み返していますが、この年になってはじめて、頭と心の両方で理解できました。

  3. ひこ太郎 より:

    アンチからも信者からも相手にされないMX-30。マツダにとって特別な車だからCX-5ほど街中で見る車にはなってほしくないけど売れてほしいな。
    発電機にわざわざロータリー使うなんて云々江陵アンチは言うけど、どうせ買わないんだしマツダは変態を続けてほしい

  4. Rotarycoupe より:

    報道写真のローターが大きくて、なんで今頃16Xの写真を使ってるんだ?と疑問でした。ずばり16Xの片割れな可能性が高いですね。燃料タンクが50Lなのも納得です。

    摺動抵抗が小さくエンジンブレーキが弱いロータリーの上手い使い方だと思います。

  5. やん より:

    自分はMOTER群と同軸上に並ぶロータリーエンジンというだけでかなり興味を惹かれました。

    記事にある通り、CX-5あたりにも載せてほしい。

  6. かじ より:

    MX-30とプラットフォームが共通のCX-30なら比較的容易にシステムを移設できそうな気がします。車としてはCX-5の方が良くできていると思いますが,駆動モーター用のバッテリ搭載が簡単ではない気がします。

    CX-30もCX-5と比べるとデザインではどうかと感じますが,まだ実用的だと思いますし,CX-30にPHVが載ればもう少し数は売れるのではと思います。

  7. Takezo より:

    ロータリーにすることで他社の車にはない優位性がどんなものになるのか楽しみです。
    ただMX-30という不人気車にわざわざ載せたのはホントもったいないですね。
    スバルよりはチャレンジしているように感じますが、迷走してるようでもあって心配です。

  8. RAM より:

    たとえロータリーが同軸上だとしても、発電時のみ、スターターとしてのモーター利用とかで走行には使用しない可能性もあります。
    また国内仕様でハイオク指定の可能性も否めません。
    車両価格を考えると間違いなく既存モデルよりも高額になるのは確定でしょう。

  9. z151 サンバー愛好者 より:

    思っていたロータリーレンジナンチャラでなく、PHVにしてきて、尚且つEU本部のあるベルギーで発表するというのがマツダなりの武士道なんだろうなと思いました。
    多分当初は本当にEVのロータリー発電機付きで始まったんじゃないかと思うのですが、ブラック氏の「叱咤激励(苦笑)」でここまで昇華したのかもしれません。
    飽くまで素人の推測でしかありませんが。

    開発期間を無限に設定できる訳じゃなく、当然タイムリミットもある。
    で、ドンガラ(MX-30)は当初の予定通りそのまま流用の方向で、PHVシステム部分を徹底的にブラッシュアップしたのがコレなんでしょうね。
    イチから全てをやり直すのは時間的にも予算的にも厳しかったのでは?
    確か中国のモーターショーでCX-30のEVコンセプト発表していたと思いますけど、抱卵しているグッピーみたいでした。

    横置きPHVユニットなんだろうけど、縦置き応用してCX-60やCX-80にも載せてくるのでしょうか?
    ただのロマンユニットにはして欲しくないなあと思っています。

    普段仕事で電気(回路)ばかり弄ってますが、エンジンも当然好きなんです。

  10. 森谷 より:

    灯油で発電したらアウトでしょうかね、これ。

  11. CX-60 より:

    レンジエクステンダ―なのか、PHEVなのか、はっきりしないところがありましたからね。
    仮に300㏄だとして、その動力で直接車は走らせられないしi3みたいな、電欠したときの最後の手段=レンジエクステンダ―なら省スペースで車に載せやすいだろうと思っていましたし、実際作っていた。ただ、指摘されていた通り冷たい触媒が課題になります。
    結局、排気量あげて温めて走れるように800㏄に格上げなのかな。
    もっとカッコいいCXシリーズに載せようとすると、もっと排気量あげないとならない…。ちょっと難しいかな。

  12. しんたろ より:

    えっと〜

    エンジン、モーター、発電機を同軸上に配置ってアイデア、やっぱりロータリーの大きさと特性を最もアピールし易いレイアウトなのかな?
    などとメカ音痴の思い込みで考えたりしたんですが違いますか?

    まぁMX-30の評判の悪さは別に、やっぱりEVユースに最適化するようなボデー造りをしているが故のチョイスかなと考えるんですがネ。
    実際デビュー当時の試乗レポート等を読んだ記憶では「エンジンオンリーではぐにゃぐにゃの剛性感だがエンジンルームの空きスペースにバッテリーorモーターが入ったと仮定すればかなりカッチりするんじゃないだろうか」的な論調だったような気がします。

    ワタシ個人的には時々見かけるようになったMX-30、そんなにヒドいデザインには見えないです。
    最もいわゆる魂動デザインの流れでないのは明白(笑)ですが、他メーカーと較べてそこまでヒドくは感じないというかワタシ的にはちょっと好ましく思えます(^^;)
    まぁオラオラや虫みたいな顔ばっかりのトレンドからは外れてるのは明白ですが(笑)

    いずれにしてもいくら位のプライスタグを付けてくるのかちょっと楽しみかな。
    今のPHEVの価格帯では勝ち目云々もそうですが我が家のショッピングリストには載せようもありませんので(^^;)

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