マツダやスバル、ホンダも日産もブランドイメージが薄くなってきている。ランチアを参考にしたらいかがか?

皆さんは趣味で使う道具を選ぶ基準ってなんだろうか? おそらくスキー板でもゴルフクラブでも自転車でも競技に出ているブランドを選ぶと思う。どんなに飛距離が長いと言われているゴルフクラブだって、トーナメントに出ていない銘柄を使っている人は少数派だ。自転車だって同じ。趣味性の高いモノほどブランドが重要になってくる。クルマもそう。実用車ならブランドより耐久性やコストパフォーマンス重視でイイ。でも高価なモデルほどブランドが大切になる。

500万円以上するトヨタ車がガンガン売れるのは高いブランドイメージを持っているからだ。トヨタ以外の自動車メーカーで500万円以上するモデルが売れまくっているメーカーなどない。興味深いことにトヨタ以外の自動車メーカーの経営陣はトヨタの高額車が売れるのを見て単純に「良いクルマだから」と思っているようなのだ。信じられないことにトヨタと同じレベルのクルマを作ればトヨタと同じ価格で売れるとホンキで考えているらしい。

つまりエルメスやシャネルと同じクオリティのバッグを作ればエルメスやシャネルと同じ価格で売れると思っているのだ。ブランドの本質が全く理解できていないワケ。不思議なことにクルマのブランドって、モータースポーツでしか作れないです。40年前の日本の自動車メーカーはそいつが理解できていた。だからこそ大半のメーカーが欧州でラリーに出場したし、ル・マンにも出た。現在進行形でやってるの、トヨタだけになってます。

ブランドイメージを地に落としていたランチアが久しぶりに盛り上がっている! 理由は簡単。プジョー208などと同じプラットフォームを使うイプシロンにラリー4車両を発表したからだ。正確に書くと、プジョーe208と兄弟となる電気自動車が新型イプシロンのメインモデルなのだけれど、ソッチはほとんど話題になっていない(笑)。欧州のメディアを見てもラリー4ばかり。それくらいランチアとラリーの関係は深いし、欧州でのラリー人気を反映していると思う。

イプシロンにラリー4を設定するのは簡単だ。プジョー208のラリー4と同じ1200ccの3気筒ターボをイプシロンのボディに積み、ラリー4のレギュレーションに沿ってサデフのドグミッションなど組み込むだけ。エンジンは市販車ベースなので、日本勢は多くのメーカーが参入可能。そして1000万円くらいで売れる。スズキなんかスイフトで作ったら大人気になると思う。ホンダも1000ccターボがあるからフィットで作れる。

でもトヨタ以外やらないだろう。ブランドが解っていないからだ。だから欧州はブランドイメージが薄れていく。ちなみにサーキットの競技はお金持ちが買うプレミアムセグメントのブランド作りだ。日本車がメインとする価格帯の量販車のブランドイメージを作るならラリーしかないと断言しておく。電気自動車の時代になっても同じだと思う。最終的には電気自動車でラリーをやるいようになり、そこで強いメーカーがブランドを作れると考えます。

<おすすめ記事>

6 Responses to “マツダやスバル、ホンダも日産もブランドイメージが薄くなってきている。ランチアを参考にしたらいかがか?”

  1. ロードスターで人生が豊かになったおじさん より:

    そもそも、モータースポーツで鍛えなければ、肩を並べる車は作れないように感じます。

  2. 視界良好 より:

    インプレッサスポーツに乗ってます。
    他の車に乗っていた時期もありましたが、通算4モデル乗り継いでます。
    何でインプレッサスポーツなのか?
    過去にスバルブルーのWRCインプレッサが強烈な印象与えてくれたからです。
    スバルと言えばインプレッサでWRC。
    ドライバーと言えばソルベルグ。
    …それが今では、年に1度のニュル詣でだけ。
    そりゃブランドイメージダダ下がりですよね。

  3. アミーゴ5号リボーン より:

    生まれてこの方、バックや時計の高級ブランドを買ったことがないので、ブランド戦略とやらはよくわかりません。

    でもクルマについては、クルマと一緒にワクワクドキドキを買っていると認識しています。

    レースしかり、デザインしかり、ハードウェア性能しかり、なによりも新車で始まる新たなカーライフしかり、、、

    それから個人的には、開発陣の熱意かな。先日のトヨタのジャイアンのプレゼンからは、本当にあるべき姿に向けた熱い思いが伝わってきました。

    自分はクルママニアなので、これだけで購入候補にトヨタ車をあげちゃいますよ。

  4. トヨタ車ユーザー より:

    ありがとうございます。
    日産・ホンダがライバルメーカーのトヨタを目の敵にしつつ、マネして車を作る理由がやっとわかりました!

  5. ホンダ大好き より:

    いつも思うのですが、国様様のこういった記事をどれだけ日本のメーカーの方々、特に役員レベルの方々がご覧になっているのか?とても気になります。
    ホンダ、日産の上層部の方々のご感想が聞きたいです。

  6. Soma より:

    「トヨタにブランド力で劣るから、値下げしないと売れませんよ!」
    社内で値付けする担当者も、そんなことを偉い人には言えないor売れると信じている。

    ステップワゴンとセレナの価格がノア・ヴォクシーと同等な理由は↑かなと想像しています。

    結果、2024年4月の販売数は下記の通り。
    ノア・ヴォク: 11,170台(5,454 + 5,716)
    セレナ: 5,694台
    ステップワゴン: 5,023台

コメントを残す

このページの先頭へ