モンスター田嶋、見事な無罪判決。警察と検察、大失態です。賠償請求を考えるべき
昨年12月、タジマモーターコーポレーション代表の田嶋伸博さんが逮捕された。いくつかの自動車関連メディアも伝えている。例えばレスポンスは当時こんな記事を上げた。私は警察からの情報しかなく、取り上げると犯罪性無かったとしても悪い印象しか残らないということを勘案し、記事を見送った。今までの例を見れば「逮捕された」は広まり、無罪になってもイメージ残す。
そして昨日無罪という判決です。御存知の通り起訴された場合、我が国の有罪率は信じられないくらい高い。平成4年版の犯罪白書によれば一審での有罪率は99.25%にもなる! ちなみに怪しいけれどまぁいいでしょう、という起訴猶予などは「警察や検察は正しいが裁判するまでもない」という判定になるため有罪率に含む。今回田嶋さんの判決といえば見事な完全無罪である。
レスポンスは無罪を受けた記事を書いているけれど、名誉回復になってるか御一読頂きたく。閑話休題。無罪判決というのはよっぽどのことである。警察や検察の捜査方法に泥を塗り、信頼性を失墜させることになるからだ。面目丸つぶれ、というヤツです。したがって無罪にするときの裁判所の判断は「疑わしい」というレベルじゃなく、明々白々の「悪いことをしていない」だ。
少しでも怪しさを感じたら警察や警察のメンツを潰すリスクを避け、有罪に属す起訴猶予などを選ぶだろう。今回裁判所は「どう考えても犯罪行為は無し!」という判断をした。現時点で解っていることは田嶋さんがやったとチクった輩がおり、その与太話を警察も検察も全く根拠無しに信じたという恐ろしい話のようだ。そして逮捕で田嶋さんの事業に大きなダメージを与えた。
逮捕以来、新規の商談は”ほぼ”無くなり、小型電気自動車など進んでいたビジネスも大きな影響を受けた。田嶋さんの名誉が地に落ちてしまっただけでなく、無罪なのに逮捕されるという屈辱を味あわされている。機会あったらどんな酷いことをされたか聞いてみたいと思う。そして逮捕を取り上げたメディアの多くは「無罪」という事実関係しか伝えず名誉回復にほど遠い。
こう書くと「まだ一審。検察が上告するかもしれない」と主張する向きもあるかもしれないが、仮に有罪に持ち込めたとしても数十万円の罰金レベル。地裁の判断を否定し上告すればさらに人出が掛かかる。そんなオタンコな判断などしないだろう。今なら担当した警察と検察が無能だったということで終わる。上告して無罪になろうものなら、オタンコの範囲が大きく広がります。
我が国のメディアは名誉回復の責任も負うべきだと思う。
<おすすめ記事>
モンスター田嶋氏逮捕!というのは記事的にまるでヒグマかなにかが捕まったみたいなインパクトはあると思います。
よく知らない人が写真を見ても「確かに悪人顔(ヅラ)だなぁ(失礼)」みたいな印象を持つかもしれないし、逮捕の内容よりも逮捕された事実だけが記憶に残りそうです。
レスポンスは私もチェックしており、割とよく読みます。
逮捕時は敷地内に金属ゴミを捨てた(のを会長として把握して…いなかった?)容疑。
無罪記事では木材ゴミを敷地内で燃やした(?)容疑が無罪。
敷地はスキー場らしく、40kg余りの木材を敷地内で焼却したことが罪に問われるんだとか。え?そうなの?
そのうち隣の家がその敷地(庭先)でバーベキューをやっていたら訴えられる時代が来るのかしら?
数が減った昔ながらの銭湯って建築廃材を燃料にしてボイラーを焚くけれど、ダメ?
一時新築やリフォームで取り付けるのが流行った薪ストーブ、あれもダメなことになる?
…逮捕・起訴はイヤだなぁ。
これでタジマ・ジャイアント(仮)が有耶無耶になってしまったというならば、日本が小型EVを普及する最初の数年を失ったに等しいと思います。
人に例えれば、人生晩年の3年ならそこまで喪失感も大きくない部分もありますが、0~3歳の3年を失うならその後の人生に大きく影響があることが、私の思考回路でも想像できます。