リーフと真正面から勝負に来るVWの新世代電気自動車ID3の実力は?

VWが本格的な普及を目標として開発した電気自動車『ID3』をフランクフルトショーで発表した。VWによれば「次世代のゴルフを考えている」と言うからホンキです。私も2年ほど前に「大幅なコスト低減を実現しておりディーゼル車と同じくらいの価格で販売される」と大いに気になっていた次第。ただ日本のメディアを見てもどんなクルマか解りにくい。いろいろ調べてみました。

まず車格だけれど、全長4260mm×全幅1800mm×WB2765mmでリーフの4480mm×1790mm×2700mmと同じくらいだと思っていいだろう。価格は350万円(3万ユーロ)が45kWhの電池を搭載したスターティングプライス。リーフは40kWh搭載モデルが324万円なので、これまた同等と考えていいんじゃなかろうか。やはり実用性を考えた電気自動車のサイズってこの程度が好ましい?

航続距離は搭載される電池容量によって異なる。容量だけれど、45kWh/58kWh/77kWhの3つが選択可能。日本より速度域が高いWLTP基準の航続距離は、それぞれ330km/420km/550km。リーフを比べてると、40kWh/62kWhとなり、同航続距離で270km/384km。使い勝手も同等と考えていいだろう。モーター出力はID3が200馬力。リーフ150馬力/218馬力です。

気になる電池メーカーというと、欧州仕様の立ち上がりは韓国のLGかSKになると思われる。ただリチウムイオン電池の場合、基本的に現地調達。中国で販売されるID3は中国のCATL製電池になります。日本で販売されるモデルについての詳報ないが、欧州工場生産なら韓国製電池。中国工場生産であればCATL製になると考えていい。今後は複数の工場で電池を作るようだ。

急速充電性能も公表されており、最大で150kWhとなっているものの現在主流はチャデモと同じ50kWh程度。電気自動車を使ってみると60kWhくらいの電池を搭載しておけば日本だと外出先での急速充電はしない。ただ高速走行の多い欧州の使い方だと150kWh級の急速充電は必要なんだろう。バッテリーの冷却がしっかり出来るなら、という前提ですが。

VWはID3を世界展開するという。トヨタやホンダもこのクラスの電気自動車が必要になってきたことは間違いない。2011年から電気自動車に乗っている経験値から言うと、電気自動車の主流はリーフやID3クラスのボディに60kWh程度の電池を搭載したモデルになると思う。補助金を得た消費者が支払う金額で300万円/3万ユーロ/3万ドルになったらイッキに普及するだろう。

 

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