ルネサスの半導体工場で火災。半導体不足はイッキに加速しそうな状況です
2019年くらいから半導体の需給状況は相当タイトになっていた。新型コロナ禍で世界中の工場が減産。余裕出る。けれど7月くらいに需要回復となり、フル生産に入っていた2020年10月、旭化成エレクトロニクス宮崎工場で大規模な火災発生。自動業界などへ向け生産していた半導体の供給が完全に止まってしまう。被害は甚大だったらしく、今も稼働していない。
そこで台湾の半導体メーカーや、世界TOPクラスの生産規模を持つルネサスなどに生産を移管し本格稼働を始めようとしていた矢先というタイミングで、ルネサス那珂工場が火災事故を起こしたのである。しかも今回燃えた生産ライン、ルネサスにとって重要。自動車などに使われる最先端の300mmウエハーを作っており、クリーンルームまで燃えてしまったという。
20日時点で被災の規模すら判明しておらず、生産再開の日程は全く見えていない。東日本大震災の時もクリーンルームに被害出て、その時は生産再開まで3ヶ月掛かった。今回、火事ということから、普通の修理などでは難しいとも言われている。生産再開まで最短3ヶ月。被災の程度によってはさらに掛かる可能性もあるそうな。自動車生産に与える影響は甚大だと思う。
ルネサスがどの程度の供給シェアを持っているのかメーカーによって違うだろうけれど、旭化成エレクトロニクスの生産再開もまだ時間掛かる(すでに半年経過)。旭化成エレクトロニクスとルネサスで生産していた半導体は世界中の工場で使われていただけに、生産休止も世界規模になることだろう。新型コロナ禍のダメージから回復しようとしていたタイミングだけに厳しい。
どのメーカーが影響を受けるかは現時点で不明ながら、月曜日から調達部門が本格的にダメージ判定を開始すると思う。週央には各メーカーから影響について発表されるはず。ただ時期的に2020年度の決算は関係無い。生産ラインを休止するにしても、4月以降となります。販売するクルマが足りなくなる、というのは早くて連休くらいか。皆さん想像するより深刻です。
調達事情に詳しい業界通によれば、部品を書いたたいていたメーカーが大きい影響を受けるだろうという。
追記・ルネサスによれば1ヶ月後の生産再開を目指しているという。となれば実質的に1ヶ月分の遅延ということになります。当初の見積もりより短くてよかった!
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