三菱自動車厳しい

「やはり」というか「当然」というか、三菱自動車はダカールラリーからの撤退を発表した。F1やWRCと比べればはるかに参戦コストが少ないダカールラリーながら、三菱自動車の財政は相当逼迫していると思う。先日も書いた通り1月の販売台数を見ると対前年比の半分以下に落ちてしまっている。

しかも直近に起死回生策があるかといえば、おそらく無い。いろんなルートから今年の新車情報を探ってみたけれど、どうやら準備出来ていないようなのだ。現行モデルだけで勝負しなくちゃならないということです。明るい話題になりそうなiMiEVすらフリート販売のみと決めた時点で今年はニュースにならなくなってしまった。

客観的に評価すると完全に商品計画を間違ってしまったように思う。ただここまで厳しい状況になれば迷う余地など無い。全力でベーシックカーの開発をするのみ。とりあえず現行モデルの格安&ECOバージョンを追加して息を繋ぐしかあるまい(100万円を切るコルトの特別仕様車を出したが、まだまだ甘いと思う)。

PSA(プジョー/シトロエン)向けアウトランダーの売れ行き回復に期待したり、景気復調を待ったり、クライスラー向けの部品の拡販に期待したりするとジョーカーを引く。60万円の軽自動車と、80万円の省燃費ベーシックカーで活路を開くべきだ。アジアでの三菱自動車のブランドイメージたるや抜群である。頑張って欲しいです。

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3 Responses to “三菱自動車厳しい”

  1. qhara より:

    国沢先生、こんにちは。
    相次ぐモータースポーツ活動撤退報道を見るにつけ、悲しみが広がっていきます。これまでの各社の撤退情勢やその手法を見ていると、石油ショック時の撤退から何一つ進歩していない、あいかわらずモータースポーツ文化を高めようという気持ちが感じられない、そのことが本当に悔しく感じます。
    ある二輪車メーカーのマネージャー経験を持つ人から伺った「ただ撤退すると云うだけでは、応援してくれたファンやその競技文化を支えている・支えてきた人たちに対する裏切り」という言葉を思い出します。
    せめてその競技を続けられないとしても、スケールは落ちるとしても文化としてのモータースポーツを違った形で支援していくという表明くらいは欲しかったというのが心情です。単に広報宣伝だけでなく、文化貢献活動という意識を持てないメーカーには失望します。Toyotaには富士の失態回復と併せて、今のところ多少好感を感じてますが。特に福井さんにはもうちょっと発表の内容を考えて欲しかったです。NRは我々ファンも悔しかったんですから。

  2. 匿名 より:

    国沢さんの発言「60万円の軽自動車と、80万円の省燃費ベーシックカー」は、再びT型フォード(のようなクルマ)の登場が望まれているということでしょうか。「速い、安全、ワクワク」よりも「ヒト・モノを運ぶのに必要十分」なクルマが多くなったら悲しいです。
    シトロエン2CVのように「なぜかワクワク」がくっついてくるクルマが出てくるといいですね。

  3. ぴーうぃ より:

    国沢さんが「60万円の軽自動車と、80万円の省燃費ベーシックカーで活路を開くべきだ」とおっしゃるのはあくまでも現在の三菱自動車に対する処方箋だと解釈します。
    難しいですね。こういう状況で守りにまわり過ぎるとどんどん矮小化していってしまうんでしょうね。本来は状況を見極めた上で新しいコンセプトの面白い軽自動車であるとか小型車を出すべきだと思います。(そういう独自のアイデアというのは三菱の一番弱い部分ではありますが・・・)
    しかし、今の三菱ではそんなことをしてたら体力もたないでしょう。大丈夫かなミツビシ・・・

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