中国、2022年に規制撤廃! 良いニュースだと報じられるも‥‥

中国政府は自動車関係の規制撤廃を発表した。カタい話ながら自動車好きなら知っておく価値はある。何度か説明してきた通り、現在中国は自動車メーカーの単独進出を禁止してます。中国に工場建てるなら、中国政府と半々の投資じゃ無いとダメという内容だ。つまりクルマ作りの技術を教えろというもの。一方、完成車の持ち込みに高額の関税を掛け高いハードルを設定。

こんな酷い規制を行っている国など無し。ということをトランプ大統領から突っつかれ、世界中から「そうだそうだズルいぞ!」とプレッシャー掛けられた。GMやフォードだけじゃなく、ベンツやBMW、VWも技術を盗まれているからだ。結果、2022年からデタラメな規制を廃止します、ということになった次第。規制撤廃後、中国にノウハウを見せないで済むようになる?

建前的にはその通り。例えばトヨタは中国で燃料電池車を生産する計画を持っていないが、トヨタ単独で工場を建てられるなら現地生産することを考えるだろう。新しい技術を投入したクルマを中国で販売したって盗まれない。--そんなことから多くのメディアは規制撤廃の明るいニュースとして伝えている。けれど物事、いろんな方向から考えなくちゃならない。

現在、日本の企業は中国政府と半々で運営されているため、何でも出来る。土地が必要なら提供されるし、エネルギー不足になったらインフラを作ってくれる。道路から人事から労使紛争から治安に至るまで、何一つ苦労しない。純粋にクルマ作りが出来るのだった。これこそ中国経済が猛烈な速度で発展した原動力と言って良かろう。100%日本の企業になったらどうか?

相当難しいことは容易に想像出来る。自由と言っても本当の意味での自由など中国にゃ無い。先方のルールにしたがっているウチは良いが、権利を主張した途端、強い強い向かい風になることだろう。そもそも人の国に行ってお金を稼ごうとしているのだから、強気になんかなれない、というのはビジネスの常識ですワな。ということで私は大きな変化無しと思っている。

明るいニュースだと思っているなら、少し慎重になるべきです。そもそも自動車の開発&生産に必要な技術は2022年までに全て盗めると判断したんだろう。まぁその通りかもしれません。すでに時遅し、か。ただ中国は大きい。2022年に今よりもっと経済発展していたら、いろんな意味で余裕が出来るだろう。もしかしたら鷹揚な対応を見せてくれるかもしれません。

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