何と! シーズン最後になってF1とWRCが面白くなってきました!

今シーズンのF1は開幕当初メルセデスの優位。続いて明確にフェラーリ、レッドブルの順だった。しかし中盤でレッドブルホンダがポテンシャルを高め猛追。面白くなるかと思っていたら突如フェラーリは多くのチームから「違法行為をしている!」という意見が出るほどパワフルな「スーパーパワーユニット」を投入! レッドブルも日本ラウンドで新しい燃料を投入したりしたけれど、届かず。

このままシーズン終わってしまうかと思いきや、大どんでん返しです! レッドブルはフェラーリが速くなった”理由”を推定出来たらしい。燃料系のレギュレーションに抵触するようだ。面白いことに正面からインチキだと主張せず、FIAに情報を提供。FIAはすぐ「こういったことをしないように!」というリリースを全てのF1チームに出したのである。その結果が先週末のアメリカGPです。

メルセデスとフェラーリ、レッドブルのパフォーマンスが並んでしまった! 正確に言えば少しメルセデス優位ながら、予選1位のボッタス(メルセデス)から3位のフェルスタッペン(レッドブル)まで0,067秒差! こうなるとTOP3チームの誰が勝ってもおかしくない。いや、レッドブルホンダは新しい燃料に対するセットアップなどすすめていけば、優位に立つことが出来るかもしれません。

普通、シリーズチャンピオンが決まった後のレースは消化試合になりがち(今年もメルセデスのハミルトンでした)。けれど残るブラジルGPとアブダビGPは日本人のF1ファンからすれば全く予想出来ない状況になりました。レッドブルホンダが表彰台の真ん中に立つ可能性だって大きい。3つものチームの実力が拮抗したF1は少なくとも1960年代のDFV時代に遡らないと無かったように思う。

WRCも最終戦オーストラリアを前にかつてない状況が起きている。ドライバーズチャンピオンは今シーズン図抜けた速さを見せたタナック(トヨタ)が最終戦の前に決めた。しかしWRCではドライバーと同等以上の価値を持つマニファクチャラーズについていえば未決。優位なのはポイントリーダーの現代自動車ながら、2位に付けるトヨタにだって十分なチャンスがあります。

と言う状況で迎える最終戦を前に、突如トヨタのエースであるタナックがマニファクチャラーズタイトル奪取を悲願にしている現代自動車に移籍することになった。こうなると微妙です。総合的な”速さ”で言えばタナックが頭1つ優位。トヨタとしてはタナック1位になり、2位オジエ(シトロエン)。3位をトヨタ勢のラトバラかミークでマニファクチャラーズタイトルを考えていることだろう。

トヨタ車が優勝しないとタイトル奪取は厳しい。タナックに頑張ってもらいたいところながら、タナックとしては来期ハンドル握るチームの夢を潰すようなことはしたくないだろう。かといってタナックだって自らの将来を考えればベタ抑えで負けるようなラリーも出来まい。どうするんだろう、と思っていたら、さらにヤヤこしい展開になってきた。現代自動車のエース、ヌービルの移籍話だ。

どうやらヌービルがトヨタと接触しているらしい。ヌービルはドライな性格と言われており、現代自動車より多額のギャランティを得られるならトヨタに移籍する可能性大。最終戦でタナックと全く同じ状況になる。WRCファンとしては「こうなったらお互い様なので正々堂々勝負して終わったらノーサイド」として欲しいところ。11月15~17日に行われる最終戦の盛り上がりは間違いない。

 

 

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