前途多難?
土曜日のこと。TV番組の1コーナーで「普通の女性2名がi-MiEVに乗って名古屋へ行く」という企画をやっていた。
EVの販促のためなのか、単なるネタ(その割にはボディ全面にステッカー貼ったりして大仰)なのか不明ながら、結果として見事なまでにEVの問題点を浮き彫りにするハメになったと思う。
なんせ番組始まってすぐに激しくズッコケた! 緊急性&公共性の高い急速充電器は、利用したらすぐ次の人が使えるようなシステムにしなければならない。なのに! 番組じゃ小田原の急速充電器にプラグ繋ぎ「この間にお昼ご飯」だって! しかも「35分して戻ったら充電が終わっていた」ときた。
i-MiEVであれば20分少々で充電は終わっていたと思う。本来なら早い段階から「次の人に迷惑を掛けない」という充電マナーを広めるべきでしょう。「充電の合間に食事」という啓蒙はEVの普及の願っている人をグーで殴るようなもの。加えて名古屋到着前
なんかバッテリー上がり寸前まで走っちゃってる。
おそらくEVが増え始めると、現在の急速充電器は全て「順番待ち」をしなければならなくなるだろう。基本的に外出先じゃ充電できないことを覚悟しなさい、ということです。加えて日産リーフくらいバッテリー容量大きいと100V電源からじゃ充電出来ない可能性大(詳細な情報はベストカー4月26日号で)。
といったことを考えていたら『オゥルテス』という企業が充電機能付きの自動販売機を開発。世田谷にあるLPガスのスタンドに設置したという。飲料を購入すると35分間の充電(200V)を受けられる。現時点で「電気」そのものを販売することは出来ないけれど、無料の付帯サービスとしてなら提供が可能。
よ〜く調べ
てみたら、バックにトヨタ自動車がいるようだ。プラグインハイブリッッドの普及を狙ったものらしく、自動販売機そのものも『豊田自動織機』製。「自動販売機を充電施設として利用したらいい」というハナシ、以前から何度もしていた。しかしどこも動いておらず。というか日産や三菱自動車じゃ難しい。
社会的なインフラを構築する余裕や気力がないのだ。「誰かやってくれるだろう」とか「国がやればいい」と思っているワケ。トヨタは違う(違う意味でホンダも違う)。人に頼んで道を作ってもらおうと考えない。というか外部に自分の運命を託すというリスクを好まない、と言い換えた方が正しいかもしれません。
いずれにしろEVが普及すればしたで問題は次々と出てくるだろうけれど、企業や一般人って政治や役人や役所と違い臨機応変。EVに関しちゃむしろ国が出てきてツマラン管理をしないで欲しい。バッテリーの単価が下がる間(まぁ長くて4年)の補助金だけ引っ張ってきてくればいいです。
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トヨタのハイブリッドの件しかり、今回国沢さんがあげられた件然り。
デバイスを理解しようともせずに、クルマを使用するユーザーをターゲットにしている。
にもかかわらず、使用上はそのデバイス固有の使い方を要求する。
コンピューターの世界では、最高のデバッガーは機械オンチの素人さんです。(想定を超えた操作をして、開発者がびっくりする)
クルマの世界にはプロのテスターはいるでしょうが、素人のテスターはいなさそうですね。
結局、今回の政治家さん達も中長期的な視野で考えている方々があまりいらっしゃらないような気がするのは、私だけでしょうか?
民間を引っ張って行くぐらいの器のある、政治家や官僚はいないんでしょうか?
失礼いたします。車検制度も登録もしっかりした日本ですから、EV車は事前登録でETC使用によりエコカー割引が成立すると思われますが。充電は難しい問題です。まずは専用の分配装置を搭載した充電車ミニバンを製作して、一定距離にある各社営業所から高速SAに出張。当面のEV車向けに充電サービス開始してもらえると嬉しいですね(責任を果たすべく)。各方面の協力とユーザーに連絡サービスは怠りなく。最悪・・高速で電力が底をついたクルマが出たら、その場所まで急行してバックアップする体制を整えてくださると安心。このGWには間に合いませんが、以後の展開を目論見
・・・自社の車両を派手なカラーリングで艤装したEV専用サービス車!!走らせるだけでもイメージ向上します。高速の水素ステーションも少ないですが、クルマ会社ですから〜移動が自由な各社クルマの機動力を生かした役割果たせます
。 話は変わりますが・・徳之島に基地移転は絶対ダメです。移転に拘る必要ありません、普天間基地は現在の場所を維持していただきます。まず、間近の進入航路に重なる住宅や学校は立ち退き(より良い宅地と住居を用意したほうが賢明です。)基地は現状の技術で手直しする方向で検討していただきます。周囲は可能な限り高い特殊防音壁で囲み、滑走路はオフセットします(埋めてて現在地より移動)なるべく市街地を避けたコースで離着陸。基地自体の移転はコストが莫大ですが、設備向上で周辺住民の理解を得たいと思います(減税や電力の無料化など・・生活者のメリットもなければ)、関連業者は消費低迷で需要待ちしてますから、住宅設備などフルに需要が見込めませんか。基地ではなく・・好条件で街の一部が良い環境に移転したほうが解決の早道です。そもそも沖縄県内ですから、EV車も提供して周辺をエコロジーの新タウン化できると素晴らしいでしょう。そして、米基地の兵士関係者には必ずモラルの向上や交通マナーの研修制度をもうけて、市民との和合を図るなどいかが?ですか。
ちなみに東シナ海での軍事バランス・・・近未来において必ず中国との有事が想定されます。その時・・普天間基地の存在が大きく役立つことでしょう。当地の住人の方々の心労はお察しいたしますが・・。中国が軍備拡大する現代、いかに基地を移転させても戦略上は蹂躙される危険性は変わりません。 否定から前進して、質の向上と両国の関係緩和に向けたより良い政策をお祈りいたします。
>なんせ番組始まってすぐに激しくズッコケた! 緊急性&公共性の高い急速充電器は、利用したらすぐ次の人が使えるようなシステムにしなければならない
ご指摘はもっともなのですが、現在EVの課題などを知らない一般人(技術に疎い一般メディアも含めて)には、こういった問題意識を期待するのは難しいでしょう。
技術の分かるメディアやジャーナリスト、ブロガー等が徐々に啓蒙していくしかないと思います。もちろん、件のテレビ局には厳重注意が必要かと思います。
また、急速充電器も公共性の高い所はご指摘のような運用になると思いますが、EV台数が増えてくれば同じエリアに複数個を設置する必要性が高まるでしょう。
昼食時の充電には、200V単相の倍速充電コンセントがレストランやファーストフード、ショッピングモール駐車場などに数多く設置されるのが理想ですね。EVの初期ユーザがニーズとして積極的に情報発信する必要があると感じます。
>といったことを考えていたら『オゥルテス』という企業が充電機能付きの自動販売機を開
これ、先週末世田谷の経堂まで見に行ってきました(写真付):
http://www.tm256.biz/archives/2010/04/ev_charge-biz-model.html
>現時点で「電気」そのものを販売することは出来ないけれど、無料の付帯サービスとしてなら提供が可能。
これは、確かに従来の電気事業法の枠組みでは違法かそれに近い扱いだったのですが、チャデモ協議会のFAQに経産省・資エネ庁の見解が説明されています。以下引用:
「急速充電サービスはEVへのサービス提供であり,電力の再販には当たらないとの見解が資源エネルギー庁より出されています。」
→ http://www.chademo.com/ (FAQのQ5をご参照)
>しかしどこも動いておらず。というか日産や三菱自動車じゃ難しい。
三菱や日産も自社ディーラー店舗網に急速充電器の設置を進めています。しかし、ご存知のように急速の方は本体価格、工事費とも高いので、中心は200V単相です。
日産は急速充電器を自社でも開発し、自社ディーラーでも40kmエリアに一箇所の割合で設置するので、今後設置箇所はもっと増えるでしょう。また、これまでの半額以下で他社にも発売予定です。
三菱と日産はある意味、EVに社運を賭けている面もあるので、それぞれで出来る限りのことはやっていると認識しています。
これはもう、充電の電力量じゃなく時間で課金すべきですね。
仰る通り、急速充電器は皆が待たずに使えるほど配備されないし、逆に配備すべきではないと思います。昼間から大勢で急速充電なんてやり始めたら、新しい発電所が幾つも必要になるでしょう。
EVのメリットは夜間に余った電力が使える事です。だから基本は家庭の100/200Vでゆっくり充電。
それにEVは生活圏内のパーソナルモビリティーと割り切るべきでしょう。1回の補給で何百キロも走るというのは内燃機関時代の発想です。遠くへの移動は公共交通機関を使い現地でEVを借りる、というスタイルが理想ですね。
充電設備の件。三菱の場合、三菱ディーラーだけでなく三菱グループとして設置を進めていると思います。具体例としては、三菱商事が筆頭株主のイオンやローソンでの設置。グループあげてとなるとトヨタにはない強みではないでしょうか。実際にとの程度まで進んでいるのかなどの知識がありませんが・・・。
EVは国がどこまで本気になって普及させるかですね。ところでEVが普及すると電気代はどうなるのでしょう?。ガソリン税に代わる税を考えるのでしょうか?。
私もその番組を見ました。
EVのメリットを紹介してくれるのかとわくわくしていたら、高速走行ではバッテリー消費が高いので高速を途中で降りるところからショックを受けました。
急速充電も満タンにはならないシステムですし、最後にはエンプティになり一般家庭に充電させてもらう始末…
遠出はするなと啓蒙したいのですかね。
バッテリー残量を気にする運転など不安とストレスでしょうがないと強く感じます。
番組の主旨がわかりませんでした。
三菱はあんな番組を放送されてよかったのですかね。
EVが普及してこういうほったらかし行為が多く見られるようになったら、新しい法律を作る理由になってしまいそうですね。例えば、充電終了後5分以内にEV車両を充電場所から移動させ、次の車両が充電出来る状態にしなければ駐禁、等、いろいろ考えられます。つまり、結果的に自分で自分の首を絞めるという事です。
充電用のケーブルを現行のGS方式とは逆に自動車側に搭載し、充電終了後は電源供給側が自動で接続を終了させる(でも先端は地面に落下させない)ような仕掛けを作って、次の人が待つこと無く遠慮なく使えるようにするとか・・・。
この方式なら小さいEV車両なら同時に複数の充電が出来そうですけど、電圧/電流的にどうなんでしょう?