原理主義台頭
どこの国においても原理主義者は世の中の「免疫力」や「柔軟性」を失わさせる。「制限速度は絶対的なもの」とか「大型の自衛艦と漁船は同等の権利を有す」なんての、現実の社会じゃあり得ない。原理より世の中の慣行の方が重要だし、そいつを想定しながら行動した方が楽だと思う。「助手席にチャイルドシートを付ける」もそうだ。現在借りているVWジェッタには助手席エアバッグのカットスイッチが付いている。つまりVWは助手席にチャイルドシートを付けることを認めているワケ。なのに雑誌などで「助手席にチャイルドシートを付けるのもいい」などと書こうものなら文句殺到。タカタのチャイルドシートは日本製の中じゃ優秀だと判断し推奨しているが、以前タカタの広報にチャイルドシートの装着場所を聞いたら「助手席なんかとんでもない!」だって。でも私に孫が出来たなら、迷うことなく助手席にチャイルドシートを付け、話をしながらクルマでの移動を楽しむだろう(助手席を最後端にセットすればエアバッグは干渉しない)。ちなみに助手席チャイルドシートアレルギーは、アメリカ万歳派が広めたもの。こう書くと、これまた「ヨーロッパ車の助手席エアバッグのカット機能はチャイルドシートの後ろ向き装着時に使うためのもの」などクレームを付けられてしまう。つまり原理主義者は「幼児の人格をキチンと認め、隣に座らせたいと思う親が多い」ということを無視しているワケ。本来なら原理主義を現実に戻す役割を果たさなければならないマスコミが、最近は原理主義の尖兵になっているから困る。ちなみに最優先すべきはチャイルドシートを使っていない親に対する啓蒙だと思う。
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