大型トラックに高速で突っ込まれたら軽バンでなくても助からない。なのに制限速度アップとな

阪神高速湾岸線で痛ましい事故が起きた。左側のローリー車と右側の大型トラックの間に軽バンが挟まれており、乗っていた2人は死亡。この事故を見て「軽自動車は怖い」みたいな話になっているけれど、総重量20トンを超える大型トラックが90km/hで走っていたら、どんなに丈夫な乗用車だって厳しい。大型トラックの前方部分、自分の車重に耐えるようになっている。

写真/NHK

この手の事故、私はいつも想定している。高速道路で前方に停止している車両に近づくときはハザードを付けゆっくり減速。バックミラーで後続車を見ながら、いつでも逃げるような体勢でいる。後ろが乗用車なら減速しても油断しない。その後ろに大型トラックが突っ込んできたら巻き添え食いますから。ということを必ずイメージして渋滞の最後尾に付く。

こういった事故を防ぐことは出来るだろうか? 先日、大型トラックの制限速度を上げるという話になった際、警察などは「自動ブレーキが普及している」などと説明していた。シロウトなら納得するかもしれないけれど、専門家であれば「90km/hで走行中に停止車両の突っ込んだらほとんど減速しない」と解っているハズ。警察が集めた「有識者」ってどんな人だろう。

大型トラックの加害性を考えたら、ロングレンジの自動減速装置を義務付けるべきだと思う。今でもレーダーの探知距離は150mほどある。トラックの後部にレーダー波をハネ返しやすいリフレクターを義務化することでさらに精度は高まる。停止しているトラックを検知したら150mくらいから無理の無い減速で60km/h程度まで落とす。それでもブレーキ掛けなければ自動ブレーキだ。

困ったことに国交省も警察も大型トラックに対し甘すぎる。左後輪の脱落防止策もしない。ナンバープレート見えないトラックだって捕まえない。荷台から落ちそうになるほどの石を積んでいたって取り締まらない。抜かすときに目くらましになるほど明るい路肩灯を点けっぱなしで走っているトラックを放置。今回よりさらに痛ましい事故が起きないと動かないと思う。

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5 Responses to “大型トラックに高速で突っ込まれたら軽バンでなくても助からない。なのに制限速度アップとな”

  1. スイカネット より:

    今回、死亡事故を起こした丸点通運ですが、過去にも他の営業所の運転手が死亡事故を数回発生させており、四国運輸局から車両使用停止処分を受けています。
    これだけ死亡事故の発生回数が多いとなると、会社の体質や待遇の劣悪さが常軌を逸しているのではないのかと思われます。
    いずれにせよ、こんな危険な企業を存続させてはいけないと思います。

  2. M 勝美 より:

    以下の方法は たとえわずかでも生存の可能性があると思いますがいかがでしょうか。渋滞の最後尾で 後続車が突っ込んで来たのが分かった場合にできる1つの方法が ステアリングを左に回す事。だそうです。かなり昔になりますが、夜明け前の兵庫県赤穂市辺りの二号線で起きた事故の被害者が 同じ状況の中 トラックに潰される事を避けるために 咄嗟にハンドルを切り 衝突後 道路外に弾き飛ばされ、命だけは助かったと覚えています。被害者はレース経験者で そのような対応を知っていたそうです。私も 乗客として送迎バス乗車時に渋滞最後尾で大型バスに追突された事も有り 乗用車でも スキール音を鳴らして迫ってきたトラックから逃げるため 多めに取っていた車間距離の数メートルを詰めて助かったりと怖い経験がありました。 逃げられないと覚悟した時 ステアリングを切り 本能的に「ブレーキを踏み」構える。またはステアリングを切って「ブレーキは踏まずに」飛び出しに構えるの どちらがトラックの間に挟み込まれる可能性が減らせると考えられるでしょうか。

  3. しん より:

    円滑な高速道路交通を乱しているのが追越し車線のトラックであることは実感としてあきらかであることから個人的には大型トラックの速度制限緩和には賛成。
    但し、大型トラックの高速道路通行の要件として自動ブレーキ装着を義務化して 追突リスクの低減を図るべきと思う。
    日本の警察は犯人捜しが仕事だから すべて最後は人(運転手や その上司・会社)に責任を負わせるが、人はミスをするものであることを認めて 仕組み(機械や管理方法)で事故のリスクを下げるほうが大事。
    犯人が罰せられても(精神論は別にして)事故リスクは下がらない。

  4. いけだ より:

    最近、レッカー移動され行く大型トラック(故障車)をよく見かけるようになったことから、
    車両の維持管理にお金をかけられない運送会社が増えているのだろうなと推測しています。

    ということで車両の維持管理にも運転手の待遇にもお金をかけられないような運送会社を退場させる仕組みが必要だと思っています。

    とりあえず今思いつくのは事故の責任を運転者と運送会社だけでなく、荷主にも負わせるようにしたらよいと思います。

    選挙は連座制ができてからだいぶクリーンになったので
    運転者と運送会社と荷主の3者で事故の責任を負うようにすればいい加減な運送会社が淘汰されると思います。

    一時的なコストアップになると思いますが、コストアップはイノベーションの種なので当事者の奮起に期待しています。

  5. トヨタ車ユーザー より:

    幹線道路・高速道路で渋滞していたら、ダンプ・大型トラックが多い車線(なぜか右側に多い)にはいかないですね。
    どの車線を走っても、渋滞を早く切り抜けるのは難しいらしいので、渋滞対応クルコンを使いつつ後ろも少し気を配れば、疲れることなく安全も確保できます。
    しかし、なんで助手席の人はあっちの車線のほうが早いとかブーブーいうのでしょう

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