崖っぷち
FIA会長のマックス・モズレーがいよいよ窮地に追い込まれつつある。日本だとイメージしにくいかもしれないけれど、FIAの会長は国際オリンピック協会の会長や、FIFA会長と並ぶくらい名誉あるポジション。F1グランプリの時など、自動車メーカーのトップだけでなく開催国のVIP等と交流を持つ。文字通りモータースポーツ界の「顔」だ。したがって人格や政治的手腕だけでなく、思想も非常に重要。5人の女性とのSM沙汰は「個人の趣味」で逃げ切れる可能性あるも、今やナチスとの関係がクローズアップされており、もはや崖っぷちという感じ。日本だとあまり理解出来ないだろうけれど、欧米で親ナチス=社会的不的確者のレッテルを張られてしまう。モズレーの父親は英国ファシスト連合の創設者であり、ナチスのゲッペルス宣伝相の自宅に於いて結婚式を行い、ヒットラーも参列したと報道されている。SM映像を見た人によれば、ナチスの拷問部屋をイメージした”プレイルーム”で、モズレーはドイツ語を使い趣味を楽しんでいたそうな。だからこそ自動車メーカーが「こらもうダメだ」と素早く反応。続々と声明を出したのだろう。実際、早くもバーレーンから「来ないで欲しい」と言われたらしい。ちなみにモズレーはモータースポーツを人と人との競争にしたいと考えている。基本的にシャシもエンジンもミッションもタイヤもワンメイクで行いたい、ということ。良い面もあるけれど、最近の流れを見ていると明らかにやり過ぎ。例えばWRCのグループNクラスにプライベーターで出場しようとしても、1本240ユーロ(約3万8千円)もするピレリタイヤを定価で買わなければならない。20本買うと76万円。「出たいなら従え!」はファシズム的な考え方です。
<おすすめ記事>
FIAも含めてクルマ系諸団体は
風通しをよくしたほうが
いい時期に来ているのでしょうね。
いい歳なんだし、そろそろ引き際でしょ。