日本で電気自動車が普及するのは先進国で最も遅い5年後くらいになる。それまでは今と同じですね

上海ショック以後、多くのメディアが電気自動車を取り上げているものの、電気自動車嫌いだ君達は「デマだ」「ありえない」という姿勢。勝手に否定していればいいと思う。実際、日本で電気自動車が普及するのは、おそらく先進国で最も遅いと考えている。軽自動車を除き価格競争力のある電気自動車が出てくるのは2025年後半あたりから。それでも主流にならないと思う。欲しいと思えるモデルが出てくるまで最短5年掛かるだろう。

なぜか? 日本には安価で低燃費のハイブリッド車が豊富にある上、充電インフラも整わないだろうからだ。新型コロナを見たって我が国のITは決定的に石器時代だった。感染者の状況はFAX報告。COCOAなる感染情報も最後まで使い物にならず。電気自動車で重要になってくるのは電気自動車を蓄電池として使うスマートグリッドながら、5年でシステムを立ち上げられるとはとうてい思えない。スマートグリッドをやらなければ意味ないのに。

現在進行形で羽田空港には200V普通充電器が5個しかない。はたまた急速充電器の場所に普通のクルマが止まっていても警察は知らんぷり。急速充電マナーも日本が世界で最も早い時期から電気自動車を運用しているにも関わらず、全く進化していない。いまだに急速充電終わっているのに戻って来ない人や、数少ない急速充電器を充電速度遅いPHVが使っていたりする。12年掛かって充電マナーを確立出来なかったんだから情けないです。

国民感情も環境意識が薄い。昨今の気候変動を見て「たいへんですね~」といった反応。欧米のような環境派の社会運動だって皆無だ。再生可能エネルギーを導入している企業や個人も環境問題というより経済問題がキックになっている。本来なら欧州のようにカンパニーカー(企業がクルマを社員に支給する)として電気自動車を導入していけばいいのだろうけれど、そういったシステム無し。個人で買うならリセールバリュー良いハイブリッドだ。

ただ世界はどんどん進んでいく。そいつを横目で見ながらゆでガエルになっていくのだろう。メディアは危機感あるためずっと警鐘を鳴らし続けるが、おそらく動きは鈍い。自動車メーカーはどんなタイミングで動き出すだろうか? トヨタについちゃスタートを切った。その他のメーカーの動きを見ると「現地で対応すればいい」くらいの反応。当面ハイブリッドで勝負出来ると考えている感じ。日本はそれでいいんですけどね!

現実的な話をすると、ガソリンは2049年末日まで販売しているだろうし、2040年くらいまで極端な値上がりもしないと思う。あと16年少々あるため、今からガソリンで走るクルマを買ったってなんら問題なし。さすがに純エンジン車についちゃ2年すれば絶版になるだろうが、ハイブリッドの新型車なら2030年くらいまで出てくる? 逆にエンジンで走るSUVやミニバンを買うなら今が好機かと。電気自動車を買うなら軽自動車だけ考えたらいい。

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3 Responses to “日本で電気自動車が普及するのは先進国で最も遅い5年後くらいになる。それまでは今と同じですね”

  1. M.Kubota より:

    いつも楽しく拝見しています。
    記事の下にあるをクリックすると、マイクロソフトのセキュリティを語った詐欺サイトが表示されます。
    ウィルスに感染しているのでここへ電話してというものです。
    特に「UFOの目撃情報」は100%怪しいです。
    国沢さんの方で何とかならないものでしょうか?

  2. トヨタ車ユーザー より:

    私はアメリカも予想より普及に時間がかかるかと…。
    電気については困らないでしょうが、売れているのが巨大なライトトラックが主流、ということからあまりエネルギーや環境に対する意識が薄いのかもと思ったからです。
    もちろん環境規制・優遇のある都市ではバンバンEVが走るでしょうけど、自国でもガソリンに困っていないようですし。(ヨーロッパみたいに高騰したという話も聞かない)
    日本は、、、いますぐ安いバッテリーに換装して、200~300万くらいにしてくれれば売れると思うんですけど、SAKURAみたいに。やっぱり高いお金をはらわされるんでしょうか、心配です。

  3. エロエロ より:

    20年で半分以上減ってるガソリンスタンドがキーポイントだと思ってる。
    車は減っていないがガソリンスタンドは激減している。
    要はハイブリッドや軽ではガソリンスタンドが儲からない。
    今はまだ政府認定のガソリン過疎地は350くらいだが、これが700、800となるとガソリン車は都市部だけの乗り物になってしまう。
    そしてそれは2040年なんて遠く先の話では無い。

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