祇園の暴走事故
昨年4月に京都の祇園で軽商用車が暴走。7人死亡となった事故は、やっと「意識がもうろうとしたまま運転した」ということで書類送検した。当時、警察は運転手の暴走運転にしたかったのだろう。メディアに対し間違った情報ばかり流した。判断能力の無いメディアは警察の発表を鵜呑みにするばかり。
されど事故の状況を考えれば、現場を一度も見ていない私ですら(事故時の動画は見た)、故意じゃ無いこと明白。どう考えたって意識障害による事故だ。現場に行き、情報を入手している警察やメディアが正しい結論を全く出せなかったことは不思議でならない。意図的だったのか、それとも天然なのか?
昨年のTOPで「問題はてんかんの人だけでは無い」と書いた。糖尿病の低血糖も全く同じレベルの危険性を持つ。低血糖になったドライバーが2009年に暴走。17歳の高校生を死亡させ、逃走するという事故があった。なんど刑事事件としては無罪になっている。意識なかったから仕方ない、だって。
このドライバー、過去に同じ状況で何度か事故を起こしている。自覚も反省もしてなかったようだ。その時点で対応すればよかったのに放置。結果、17歳の将来ある若者の命を奪った。収まらなかった御家族は民事訴訟を起こす。家族からすれば誰も悪くなかったのに大切な子供を失ったことになります。
この件、東京地裁は3月7日にドライバーの過失を認定し、6700万円の支払いを命じる判決を出した。ここまで読んで私の言いたいことは解って頂けることだろう。国も意識障害による痛ましい事故の防止策を講じるべきだ。少なくとも低血糖障害の事故についていえば、何も対策をしていない状態。
いや、罰則の強化で済ませようとしている。根性論じゃ事故は減らない。速やかに事故防止装置使用を免許の条件にすべきだ。スバルやボルボのような「人も感知してブレーキを掛ける」タイプの自動ブレーキ装置を、なぜ認めないのだろう? もしかしたら「完全に事故を防げないから」と思っている?
・ECOカーアジアは「1モーターHVの弱点をカバー出来る?」
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はじめまして
僕の義母も過去に一度、低血糖で、信号待ち時に低血糖で意識朦朧とし、その場を動けなくなった事がありました。幸いにも停車中だったので、事なきを得ましたが。
僕が住んでいる所は田舎なので、公共交通機関がほとんど機能していないので車は生活必需品で、免許を取り上げるわけにはいかないのです。
義母も注意して体調管理をしていますが、「自動ブレーキ装置」が有れば、それで不幸な事故が少しでも防げると思います。
「免許の条件にする」、大賛成です。
お久しぶりです。
仰る通り「罰則の強化」に交通事故の抑止効果を期待しても芳しい結果は出ない様です。実際、ウチの香川県は飲酒運転での交通死亡事故は常にワースト10、でそれを含む全ての交通死亡事故は…ご存知の方も多いと思いますが…ワースト1の常連です。平成23年度もワースト1でした。近年これだけ飲酒運転に対する罰則が厳しくなってもまだ飲酒運転する。しかも事故って相手様を死亡させてしまう。いわゆる「県民性」にも起因するのでしょうが、潜在的には全国どの都道府県のドライバーにも共通したモノがあると思います。
「罰則に対する軽視」。これに尽きると思います。「運転」は人間がする事ですので、いくら罰則を強化した所でそれが決定打になる筈がありません。SF映画のクローン人間の世界じゃないんですから。
なのでクルマをドンドン進化させて「運転者」である人間をもっともっとサポートさせるべきでしょう。それが一番効果的かつ効率的な事故抑止策だと思います。警察や役人がそれを認めないのは、ワガ連の利権と権限強化と天下り先増殖のための愚策としか思えません。嘆かわしく情けない限りです。
PS1:ずいぶん前のお話でしたが、ボルボのトラックの自動ブレーキの動画がありましたね。インパクト絶大ですね! あんなでっかいトラックが自動停止するなんて信じられないです! 技術の進歩にはただただ感服します!
PS2:以下のページで香川県民の県民性が簡潔にまとめられています。まさにドンズバで何だかなぁ…ですが、他県の方は見られると面白いと思います。ホントにこんなですから(笑)。http://matome.naver.jp/odai/2133335356707760001
PS3:最近、R32〜R34のどれかのGT-Rに乗りたいです。自分でも理由は分かりませんが(笑)。私も後一ヵ月で40際ですからね。一度は憧れのクルマを所有したいのかも知れません。まぁホントにホントの「憧れのクルマ」はモチロンNSXですが、いつまで待っても手が出る所まで値落ちしませんので(笑)。
横浜地裁の無罪判決を受けて、"こんな判決が出るなら刑法を変えなきゃ"と法務省は考えたのでしょう。当事者の処罰、あるいは無責任なドライバを取締る権利を確保しておく点では、この刑法改正も"あり"と思います。
しかし「罰則の強化」は交通事故の低減には効果が無いのは同感です。大型トラックの自動ブレーキ義務化は国交省の立案と思います。国沢先生のご提案の自動ブレーキ義務化の法制度立案も、国交省の仕事でしょうか。国交省は外国に先例がないと動かないですから、欧米に良い制度があれば、それをメディアで紹介する手は如何でしょう?