福島に溜まり続ける汚染水、トリチウムだけなら国際的な認証を得て深海に流すというのも手
現実は直視するしかありません。日本で今後原発の稼働を止めることになっても、福島第一の後片付けはしなくちゃならないと思う。喫緊の問題となっているのが溜まり続ける汚染水だ。今や途方もない数の汚染水タンクが並ぶ。この水、未来永劫ためておくこともできず、大きな課題になっている。ここにきて政府は「海に流すか蒸発させて大気中に拡散させる」と言い始めた。
ちなみに汚染水には2つのタイプがある。一つは未だ回収出来ていない燃料を冷やした後の水で、これは様々な放射線物質が入っており超危険。この汚染水が入っているタンクの水は『ALPS』(多核種除去設備)でトリチウムを除く危険物質を規制値以下まで減らす。ということで溜まり続けているのはトリチウムを含んだ汚染水と言うことになります。で、トリチウムだ。
三重水素と呼ばれており、自然界にも存在する。雨水の中に1~3ベクレル程度含まれていることもあり、人体に与える影響は軽微だとされてます。「だから海に流す」と政府は言い出した。しかし! 放射性物質であることに変わりない。やっと操業を開始出来た漁業にとっちゃ決定的なマイナスイメージ。大気中に放出するというのも許容出来ないと思う人が多いだろう。
どうしたらいいか? 原発の汚染水に含まれるのが本当にトリチウムだけなら(放出するときに再チェックが必要)、8000mある日本海溝の深い場所に流せばいいと思う。深海の流れは極めて遅く、どこかで上昇してくるまで1000年以上掛かる。トリチウムの半減期は12年なので、1000年後には全く問題無いレベルになるかと。もちろん「国際的な了承を得て」というのが条件だ。
福島県には夜ノ森から双葉に掛け放射線量の高い地域が依然として多く(最も多い観測地点は1時間で7マイクロシーベルト。全国平均の100倍くらいですね)、人が住むのは難しい。福島第1発電所の周辺に太陽光発電パネルを設置するというチョイスだってあると思う。いずれにしろ廃炉と汚染水の処理は後世のためにも必ずやらないとダメだ。
<おすすめ記事>