私が高校生の頃に絶滅したと思われたロイヤルエンフィールドが復活! 試乗してみました
ロイヤルエンフィールド・ジャパンからメールあって「試乗しませんか?」。ロイヤルエンフィールドやBSA、私がバイクを大好きになった高校生時代、すでにオワコンのブランドだった。過去の名車ってヤツですね。イギリスのバイクといえばシングルかバーチカルツイン! カワサキW1なんかカンペキにBSAのパクりだったりする。時代の流れに乗れず1971年にイギリスの本社は倒産。
現地生産していたインドのみ、進化せずシーラカンスのように生き延びていた。その後、世界的に興るバイク・ルネッサンスの流れを受け1990年代後半にインドで復活! 以後、新型車もローンチするなどジワジワと元気になっていく。現在輸入されているのはインジェクションの最新モデルばかり。もちろん650ccのトラッドな空冷バーチカルツインもあります。
今回試乗したのは『スクラム411』という新型車。411という数字から解る通り411ccという中途半端な排気量だったりする。ロイヤルエンフィールドには350ccエンジンもある。不思議です。ただ聞けば350ccと違うタイプのエンジンだという。バイクの区分としちゃクロスオーバー。前輪19インチ。後輪17インチのオールテレーンタイヤを履く。クルマのクロスオーバーと同じですね。
ムカシはスクランブラーなどと称したジャンル
走り出して驚くのが「乗りやすさ」。まずエンジンが穏やか。大排気量シングルといえば、始動にも困るイメージ。なのにセルで簡単に火が入り、しかもフレキシブル。5速ミッションなのだけれど50km/hも出ていれば5速ギアのまんま走れてしまう。24.3馬力という中低速重視のエンジン特性のためか、少し誇張して書けば125ccの乗っているような軽快さがある。
排気管の膨らみは触媒
411ccという排気量も、大型持っているヲジサン世代がバイクに戻ることを考えたら問題にならない。何より全ての操作が軽いため、体力落ちている皆さんだってストレスなく乗れるだろう。シートとステップの位置関係はシート高ばかり下げようとする最近の日本車より1000倍くらい自然。街中をトコトコ走って気持ち良い! 取り回しも軽いため立ちゴケの心配無し。
全体の仕上がりは「飾りモノ」にしておけるイタリア車のような美しさはない。これまたイギリス車のDNAでゴツいです。デザインだって垢抜けない。バブアー(昔はバーボアと称した)のオイルジャケットと共通する渋さ。バイクは飾ってないで乗れってことです。今でもスポークホイールを使っているあたりも渋い。ディスクブレーキだしABSだって付いてますけどね。
メーターはこんな感じ。速度と燃料計、オド、時計、ギアポジションインジケーターのみ。タコメーター無い。エンジン特性自体、回転数など関係無く感覚的に扱えるから不要か。60km/h前後で巡航していると単気筒ながら振動気にならず、むしろ軽快なトルク反動あるしトルクバンドの入り口なので楽しい! 価格は「まぁそんなものか」の83万8200円。
試乗車を借りた杉並店で聞いたら売れ筋は350ccだという。上の『メテオ』が65万100円。『クラシック』だと63万4000円。インドではホンダGB350のライバルになっている。ただ写真を見て解る通りロイヤルエンフィールドが本家だけにコテコテのデザインでステキだ。特にクラシックはメッキパーツが多くて雰囲気あります。試乗車もあるので気軽に試してみたらいいと思う。
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古くて新しい…
少し忘れかけていたけれど、頭の中にイメージが残っていて、それが目の前に現れたときの、雷に打たれたような、体に走るゾワッと感覚というのでしょうか。
単車にはそういう変わらない芯のあるデザインというのがあります。車はどうかな。。。
クラシック・ミニ、VWタイプI、117クーペあたりが寸分の違いもなく最新のテクノロジーで蘇ってくれたら。
(触媒が太くなっているくらいで済んだら…)
待ってました!国沢さんによるバイクレビュー。わかりやすいし色々なものと比較してくれるから好きです。かなり久しぶりだけどほぼすべての動くもの+@をネタとしてカバーされているブログだから仕方ないですね。
で選ぶのがREなんて渋いです。シーラカンスが元気になってうれしいです。このスクラムも特にリヤ周りがトレンドを取り入れていてかっこよいですね。あと日本だとバイクを選ぶ際足つき性をかなり重視するようです。レビューを見ても低い=GOODのような書き方をされています。ただ乗っている姿を横から見るとシート無理やり低くしているバイクより自然な高さのモデルの方がカッコよいと思います。
次のバイクレビューはイタリア製のMotoguzziとかいかがですか?先日買ったV7 Stoneは安くてカッコよくて乗り心地がとても良いですよ!