空飛ぶクルマという表記はなんだかね~と思うけれど、JMSで機体を見たらなかなか面白い!
今回から「モビリティ全般」を対象とするイベントになったこともあり、話題の「空飛ぶクルマ」も多数展示されていた。興味深いのはそれぞれ全く違うアプローチをしているということ。例えば下は大きなモックアップを持ち込んだトヨタ系の企業。前のローターを見れば解る通り、オスプレイのような変異飛行を行う。これ、最高速は期待できるけれど技術とコストで高い。
さすがですね! と思ったのはスバル。安全性や効率を考えローターをダクトの中に納めた。ローターは6つあるので、1つなら止まっても問題無し。最悪の場合、ルーフ近辺からパラシュートも展開出来る。この手の乗り物は横風に強く影響されるものの、全方位から風を受けても強そう。洋上飛行の場合、バッテリー捨てればいい。十分な浮力を確保出来そうだ。
すでに飛行試験を行ったそうな
スズキ系は先行試作機を展示。ドローンを大きくしたと思えばいいだろう。意外なことに試験飛行の動画を見ると、DJIの大型ドローンよりフラフラしている。制御の問題なのか、制御を入れてからローターの推力出すまでのレスポンスの問題なのか不明ながら、このあたりのセットアップが案外難しいのかもしれません。おそらく日本で最初に実用化されるとしたらここですね。
スピードは出ないタイプ
カワサキはバイクのエンジンを使う無人ドローン。基本的にはヘリコプターと同じメインローター1つで飛ぶため、メカニズムが複雑になる。コストやメインテナンスコストだって電動ファンをたくさん使うタイプより厳しい。ただエンジンを使うアドバンテージは大きい。長い距離を高速で移動できるモビリティになる。電動タイプだと50kmくらいまで。こいつはもっと飛べます。
ホンダのブースにはど~んとホンダジェットエリートⅡのモックアップが置いてあった。会期中、並べば乗り込みも出来るという。ビジネスジェットのシート、けっこう高価。何千人も乗ればオシマイです。といった意味じゃ一番太っ腹かもしれない。私はコクピットに座ってみた。ビジネスジェットのコクピット、驚くほど狭いです。戦闘機なみ。ただ圧迫感無し。
驚いたのが前方視界の良さ。何度かビジネスジェットのコクピットに座ったことがあるけれど、前方の下は見にくい。ホンダジェットの変わった機首形状のためなんだろう。離着陸時の機首上げ姿勢でも滑走路が普通に見えるというが、なるほどと思った。キャビンシートも写真で見るよりずっとコンパクト。時間と効率を考えなければファーストクラスの方が快適です(笑)
エンジンの開発した人が来日していたのでずっと疑問だったETOPS(エンジンが片方止まった時に飛べる時間)を聞いてみたら、エリートⅡで180分だという。これだけ飛べれば洋上飛行もエアライン並。いろんな意味で安全ですね~。JMS、クルマだけでなく空飛ぶ乗り物もいくつか出展されているので、ヒコウキ好きも大いに楽しめるんじゃなかろうか。
JMSその3に続く
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