警察関係者も事故鑑定士もなぜかEDRを軽視しますね
池袋の暴走事故、依然として加害者は「アクセルが戻らなかった。ブレーキを踏んだのに止まらなかった」と答えているようだ。未だクルマの故障を主張している。本日、TV朝日の『ワイドスクランブル』で珍しくEDRを取り上げていた。多少間違いもあるけれど、概要は合ってます。プリウスに搭載されているEDRの情報、多岐に渡るため、事故の状況は99,99%解明出来ます。
100%と書かなかったのは、言葉の綾。どんな機械も完全などないからだ。まぁ全て解ると考えていいと思う。という提言をアナウンサーの方がしたのに、コメンテーターも専門家もほとんど無視して感情論に走った。事故の概要を突き止めないと原因だって解らないです。そもそも医師から「運転はしないように」と進言されていた状態でハンドル握ったら違反です。
道交法で「過労、病気、薬物の影響その他の理由により正常な運転ができないおそれのある状態で車両等を運転してはいけない」となってます。これは意識を失うような失陥も含む。運転は極めて加害性が高い。ケガや加齢などで十分ブレーキを踏めない状態であれば人をひき殺すことなど容易に想像出来る。それを無視した時点で、過失をベースにしている自動車運転致死傷罪の上限でいい。
EDRの情報を元にデタラメな言い逃れだったと判定出来た時点で、情状酌量の余地無し。というのも、大津の事故では過失の無いドライバーが逮捕され名前をさらされた。千葉の公園に突っ込んだドライバーも逮捕された。池袋の事故で加害者が逮捕されないのはTVなどによれば「車両やドライブレコーダーなど押収し証拠隠滅の恐れないから」。だとしたら大津の事故だって同じだ。
TVコメンテーターなどは「高齢だから逮捕しないのは理解出来る」というが、これでオシマイにしたら亡くなった方の家族は納得出来まい。2度とこういった事故が起きないような対策をすべきである。高齢者の免許狩りをしろ、ということじゃない。ドライバーのミスをカバー出来るクルマを認可して欲しいということです。事故防止策はEDRの分析から始まると思う。
ちなみに最近警察関係者や事故鑑定を生業としている人に「事故直後、なぜEDRを解析しないのか?」と問うてみたら、どうやら根っ子は「あんなもの信じられない」。否定から入りますね。考えてみたら自動車メーカーもEDRの存在をあまりオモテに出したがらない。このあたりでEDRをしっかり紹介し、事故防止策に役立てたらいかがだろうか。
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