走れば走るほど空気をキレイにしてくれるエンジンなんてあるのか、と聞かれますが‥‥
一昔前までは「ハイブリッド車を走らせると都市部の大気よりクリーンな排気ガスを出す」と書いても突っ込まれることはなかった。皆さんそういった知識を持っていたからだ。ここにきて半可通の人が増えてきたこともあり「そんななことありえない!」と怒る人など出てきましたね~。改めてハイブリッド車の排気ガスのクリーン度について紹介しておきたい。
まず基本となるのは空気がキレイな地域ではない。中国に代表されるスモッグに覆われた都市部の大気です。日本の場合、東京都心についてはディーゼルの厳しい排気ガス規制がキッチリ機能しているため、排気ガスの臭気を感じることは珍しくなった。されどディーゼル車が黒煙を吐いて走ってる地方都市などに行けば排気ガスの臭気を感じることだろう。
中国などはさらに厳しい。さて。臭気はガソリンや経由の燃え残りが主原因となる『HC』(ハイドロカーボン)です。5ppm以上の濃度あると平均的な人類は臭気を感じる。排気ガス臭いな、と思ったら5ppm以上あるということです。一方、最新のハイブリッド車の排気ガスに含まれるHC濃度は3ppm以下。つまり臭わない。うそだと思ったら嗅いでみて欲しい。
ここで興味深いのは吸った大気中に含まれるHC濃度+3ppmじゃないこと。5ppmの大気なら8ppmになるかといえばそんなことありません。10ppmも大気を吸ってもエンジン内で燃焼され、それが触媒を通ると3ppmになるのだった。つまりHC濃度10ppmの大気も、マフラーから出てくるとHC濃度3ppmの臭わない気体になるワケ。浄化されますね。
大気汚染の悪玉である『NOx』や『NMOG』(スモッグの原因)なども、臭うような汚染された大気レベルなら、エンジンで燃焼され高温になった状態で触媒を通過すれば大きく数値下がる。また、トヨタのハイブリッドに使われるエンジンは、全ての使用環境でストイキ燃焼を行う。通常エンジンはアクセル全開にしたら濃い燃料を吹くため汚染された排気ガスを出す。
全域でストイキ燃焼すれば、アクセル全開でも排気ガスはクリーンなままなのだった。だからこそハイブリッドは排気ガスが普通のエンジンよりずっとクリーンである。こうやって書くと「二酸化炭素はどうした!」とワケワカラン突っ込みをする輩も出てくる。確かに二酸化炭素は出すけれど、二酸化炭素って大気汚染物質に含まれない。無害だからだ。
信じられないだろうが、室内にクルマを置いてエンジン掛けたら石油ストーブよりクリーンです。石油ストーブ、NOxをけっこう出す。密閉すると二酸化炭素濃度上がるけれど、石油ストーブを使える環境なら問題無い。もちろんタバコの副流煙なんかクルマの排気ガスと比べたら問題にならないくらい汚染されてます。直接タバコ吸ってる人なんか恐ろしいです。
二酸化炭素の話になると、電気自動車だってどんなエネルギーから電気を作るかが問題になってくる。二酸化炭素の話は燃費です。燃費の良いハイブリッド車なら火力発電で出す二酸化炭素に効率で勝るとも劣らない。もちろん再生可能エネルギー使う電気自動車には勝てないですけど。電池の技術上がり再生可能エネルギー増えたら電気自動車が最も良い。
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