超危険だと言われてきた高速道路の1車線区間で正面衝突。3人亡くなるという痛ましい事故になりました

片側Ⅰ車線の高速道路のトンネル内で正面衝突し、3人が亡くなるという悲しい事故が起きた。1台は燃えたけれど、運転していたドライバーは2台とも怪我で済んだという。片側1車線区間の高速道路は基本的に中央分離帯無し。なのに制限速度70km/hとなっている。クルマの衝突安全基準はオフセット衝突で64km/h。70km/hを越えた速度で正面衝突したら基本的に助からないと考えていい。片側Ⅰ車線の高速道路、そもそも非常に危険だ。

交通安全を考えている人は以前から片側Ⅰ車線の高速道路の安全性について対策を訴えているが、当局は全く聞く耳を持たない。センターに強固なガードロープを設置すればいいだろうと考える人もいるけれど、これだとバイクが転倒して首に決定的なダメージを与えてしまう。やはり対向車線に飛び出さないような構造物を設けるべきだと思う。繰り返す。片側1車線の高速道路を70km/hで走っていて対向車が飛び出してきたら基本的に厳しい。

ちなみに今回事故があったトンネル内はソフトなポールが埋め込まれているのみ。対向車線へ飛び出さないようにする抑制効果など皆無である。安全性という観点からすれば明らかに不備。こう書くと「一般道なんかセンターラインしかないだろう」と思うだろうけれど、一般道でセンターラインをはみ出してくるクルマはⅠ秒以上前から予見できる。ポールなどで対向車が見えにくい高速道路だとはみ出してきた瞬間に衝突することになります。

今回1台が燃えたことで「なんで燃えた」という指摘も出てくることだろう。そもそも64km/h以上の速度で衝突させる基準は無いし、燃料タンクについての安全基準も後突のみ。ということで基準上は問題ない。ただ燃えない方がいいに決まっている。当該メーカーは事故をキチンと検証し、生存者がいる可能性あるような事故速度くらいまで燃えないような対策をすべきだと考えます。燃えてしまうと事故の衝撃で生存していても助からない。

また、車線逸脱防止機能はこういった事故を防ぐのに有効。今回仙台ナンバーの車両が対向車線側で停止していたが、当該車両は逸脱防止装置無し。ADASは重大事故を防ぐための高いポテンシャルを持っている。

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5 Responses to “超危険だと言われてきた高速道路の1車線区間で正面衝突。3人亡くなるという痛ましい事故になりました”

  1. 丸山弘 より:

    何時もためになる情報ありがとうございます。
    北海道在住ですが、高速道路は二車線区間より
    総長で行くと多分一車線区間が多い気がします。
    現行のアウトランダーに乗っていますが
    高速を使う時は、クルーズコントロール使いますが
    一車線区間は、ハンドル支援は切ります。
    何故かと言うと、センターに異常なぐらい寄ります。
    これ、本当に怖いんですよ
    私だけかも知れませんが一応投稿します。

  2. C27セレナ乗り より:

    C27セレナ初期型に乗ってます。これのプロパイロットが凄いと思い買ってみたら、片側一車線でポールがある高速道路では、ハンドル支援が切れたり、ポールにぶつかるくらいにセンターに寄って行く(その前にドライバーがハンドルを戻しますけど)のが怖くて、結局使えません。車線逸脱防止機能もテストしてまましたが、普通に車線を跨いで行く始末で、いざという時には使えないと感じてます。今の車は問題なくなってるのでしょうかね。

    • オズ より:

      私もC27の4WDに乗っています。

      C27のプロパイロットは帯広方面と函館方面の狭い一車線やトンネルでは、中央へ寄りがちなので危なくて使えません(マメに切ってます)。

      そもそもミニバンや大型SUVは長いトンネルや狭い道は怖いですよね…家族ともどもグッタリしています。

      狭い道で安心感のあるミニバンや大型SUVがあるなら知りたいです。

  3. トヨタ車ユーザー より:

    70km/h制限でも、高速道路というお墨付きがあるせいか飛ばしている人も多いので危ないです。
    路肩も狭いので故障車があったら、これまた危ない。

  4. z151 サンバー愛好者 より:

    交通事故調査のプロではない為深堀りできませんが、片側1車線対面通行なのに「ここは高速道路である」という高規格道路扱いであること、加えてトンネル内という横&天井方向に閉鎖空間であること、事故防止にこれからの時代有効であろうADASは非装着・不十分な性能の車両がまだ普通に走っていること。
    加えてGWシーズンや休祭日は特に運転が不慣れな人もハンドルを握る機会が増えること。

    全然話が違いますが、免許取った教習所は河原に教習コースがあり、(県内最大の直線400mを誇るとか)教習所外の仮免コースなり高速教習なりに行くのに堤防上の道路を走行するのですが、これが片側一車線・双方向通行なのに道幅6m程度。
    オープンな環境ですが非常にプレッシャーが掛かります。(笑)
    10トン程度の大型車は前後にカーブがあって通行できませんが4トン(今は3.5トン?)程度の車両は普通に通行するので仮免の教習生は手に汗握る状況になる訳で。
    教官の武勇伝(座学でよく披露されていました)では「もう私運転できませ~ん!」と堤防上でハンドルを左に切り込み、ワイヤーガードロープをなぎ倒し、土手を下った猛者もいて、同時にアクセルを全開で踏み込まれたので、教官のフルブレーキと対決になったそうで。
    「さてフルアクセルとフルブレーキ、どっちが勝ったでしょう?」という授業に繋がるのですが。
    機械式のワイヤーアクセルと油圧ブレーキの時代ですが、(今はブレーキオーバライドでアクセルスイッチがキャンセルされる)ブレーキが勝つ訳で。
    幸い怪我人はいなかったとか、教習車は全損になったとか後日談もあったのですが。
    噺がどんどんズレましたが、そもそもハンドルを切って道路を逸脱するのを補正するような未来のドライブアシストがあったらこの不幸な暴走はどこまで防げたのだろうとたまに思い出すのです。

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