久しぶりの朗報です! 日産、2028年から九州で生産する電池は軽自動車用のリン酸鉄リチウムでした

日産が久しぶりに「そうですよね~」という選択をしました。九州に電池工場を立ち上げるのだけれど、作るのはLFP(リン酸鉄リチウム)だという。何度も書いてきている通り全固体電池が実用化するまでの主役はLFPになる可能性が99%。逆に考えるとLFPをやってないメーカーは厳しいと考える。もちろんトヨタはLFPを主力電池という位置づけにしており、2027年にも立ち上げる。

さらに「そうですよね~」と腑に落ちるのが軽自動車用の電池だという点。タイトルにも書いた通り軽自動車用の電池って、適正は寿命短い三元系リチウムイオンなら30kWh程度。15年/15万kmくらい走ると新車時の70%くらいになり、実用航続距離140kmといったイメージ。軽自動車なら必要にして十分な容量です。SAKURAの20kWhだと、新車時は140kmながら、へたったら100kmだ。

満充電からフル放電までのサイクルで3000回とも4000回とも言われるLFPであれば、24kWh積んでおけば15年/15万kmだって新車時と同じくらいの容量をキープ出来る。日本の電気自動車の夜明けは軽自動車から始まると思う。繰り返すが三元系で30kWh。LFPだと24kWhが基準です。そういった意味でホンダN-VAN:eは三元系30kWh。実用的な電気軽自動車の先駆けになりうる。

ちなみにN-VAN:eの電池は日産から分かれたAESC。SAKURAの電池もAESCです。ホンダは日産とジョインすることを考えれば、当然ながら電池は日産LFPということになる。AECS、どこにいくんだろ? それともAESCもLFPの生産に切り替えるのか。いずれにしろ日産の選択はシャンクや空振りでなく久々にピン目指し正面に飛ぶ弾だった。あとはデザインや商品力、価格ですね。

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6 Responses to “久しぶりの朗報です! 日産、2028年から九州で生産する電池は軽自動車用のリン酸鉄リチウムでした”

  1. nbkt より:

    1兆円投資計画のYahoo記事で、
    日産は福岡でLFP生産とあったので期待しましたが、
    「軽自動車用の電池」だったんですね・・・
    LEAFやARIYAはこのまま三元系のつもりでしょうか。
    それとも夢のまた夢の全個体なのか。
    何れにせよ来月3回目車検となる40kWh LEAFの次をどうするか、
    悩ましいところであります。
    走行用電池の保証が8年なので、それまでに何とかしたい。
    電池だけ新品に納得できる金額で交換できるなら、
    乗り続けたいと思っています。

  2. natumenatuki より:

    朗報ですね!国沢さんがリン酸鉄リチウム電池の良さを何度も繰り返し呼びかけた賜物ですね!
    国沢さんに日本の自動車関係者は感謝してもしきれないと思います。有難う御座います。

  3. ドリアンランタロウ より:

    ホンダNバンの後のNBOXのBEV期待です。日産も燐酸鉄自社ならウエルカム。でも本命はトヨタ?28年なら固体電池の現物も有りかです。100V充電出来て150km以上なら軽から普及と思います。

  4. 昔のベストカー読者 より:

    昨日経済ニュースを見ていてチョットびっくりした事があって 次は自動車関連企業の年収ランキングってところで
    トップは まぁ~トヨタでしょ 2位はホンダかなぁ~
    なんて見ていたら なんと2位は日産なんですよ 
    えぇ~ で3位から下の順位は覚えてないんです ホンダは3位ではなかったです。
     あの日産が2位なんですよ 株主目線と勤労者目線では見え方は違って来ますけど なんだかなぁ~って感じですね。

  5. ボヤキ爺 より:

    三元系とLFPとを、エネルギー密度で比べると250w/Kgと200w/Kgになるので、30kWhと24kWhは同じ重さ120Kgになり、国沢さんそこまで考えてるのかってニヤニヤしちゃいました。
    日本におけるEVの普及が軽EVからという事については異論ありませんが、本格的に動き出すのは航続距離が350Kmクラスの大衆EV(ヤリスEV、マーチEV、FitEV等)が登場してきた時だと思っています。バッテリー容量的には40kWhから50kWHクラス(これもバッテリー重量160Kgです)でしょうか。トヨタの新しいバイポーラバッテリーなら20%から80%の急速充電時間10分って行けるのではないでしょうか。
    EVは、航続距離より充電能力って認識が普通になることを願っています。

  6. ヘミン より:

    順当に行けば次期サクラのフルモデルチェンジ時にこのLFP電池を積みそうですね。
    おそらく、それまでのマイナーチェンジ時に今秋発売の三菱アウトランダーに採用される三元系22kWhに置き換えて来ると思うので、現行の20kWh→22kWh→24 kWhと電池容量としても順当に進化を続けそうです。

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