軽自動車の危険性その3。追突は安全基準無し!
軽自動車で最も心配なのが衝突基準を全く定めていないリアシートである。解りやすく表現すれば「どうなるのか全く解らない」。こう書くと「普通車だって同じでは?」と思うかもしれない。確かに普通車も衝突基準からすれば全く同じ。けれど普通車の場合、同じボディ骨格のクルマを海外でも販売している。ちなみにアメリカもヨーロッパも公的な後突基準無し。
けれど様々な形態での後突試験を行っており、トヨタなどの資料にもチラッとながら出てきてます。なかには90km/hくらいで追突された時のダメージを計測しているケースだってある。チャイルドシート装着時の追突試験だってキッチリ行う。したがって輸出しているモデルについては相応の安全性を確保していると理解していいんじゃなかろうか。
一方、軽自動車についちゃ全く考えていない。もっと言えば、サイド&カーテンエアバッグさえ簡単にやめちゃう(ダイハツ・キャストは全グレードにオプション可能だったが年次改良で大幅に限定してきた)軽自動車メーカーが、お金使って法規対応でもない後突試験対応などするワケがないでしょう(ホンダは試験してるかもしれないがデータを公表せず)。
軽自動車のフロアは荷物の積み卸しの便宜性を考え低い。追突した車両のフレーム(主な構造物)が軽自動車のフロアに当たれば、フロア全体で衝撃を吸収してくれる可能性もある。けれどバンパーの位置が少し高い車両だと、軽自動車にとって最も柔らかいボディ部分を潰してしまう。軽自動車の安全性を啓蒙するこのサイトの最後の写真が好例。
強固なフロアはかろうじて残っているため後輪(サスペンションアーム等構造物)がそのまま残っているけれど、車体は押しつぶされてしまっている。リアシートに人が座っていれば、シートベルトごと潰されてしまうことだろう。もちろん幼児がチャイルドシートに座っていても同じこと。普通車なら、ラゲッジスペースを潰すくらいで衝撃を吸収してくれる可能性大。
側面から衝突された時はもっと危険。何回か書いてきた通り、軽自動車のリアシートと、ボディ外殻までの距離は極めて近い。この場所の側面衝突試験も行われていないため、どうなるか全く不明。サイド&カーテンエアバッグでカバー出来る位置なら一定の効果を期待出来るが、無しだと不安だ。大切な乳幼児を乗せるのは推奨しにくいです。
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