輸入車勢も厳しい冬
トヨタ赤字決算の主因を「急激な販売減による在庫の増加」と書いたところ、何人かの方から「そら違う。為替差損でしょ」というメールを頂いた。実際のトコロは不明である。報道されている7900億円減収の内容を見ると「販売減で5700億円。為替差損で2000億円」だという。この数字をどう評価するかは、皆さんにお任せしたい。
それにしても世界中でいろんなコトが起きてます。なかでも厳しいの、韓国。昨日も起亜自動車はハーツ(レンタカー会社)からロス連邦地裁に訴状を出された。曰く、本来ならリース期間終了後、買い戻す契約になっていたのに、キャッシュフロー不足のため代金(約120億円)を支払わないのだという。アメリカの場合、レンタカー向けは驚くほど多い。
日本の輸入車市場も大きなカベにぶつかりそう。何回か「撤退か?」と取り上げた現代自動車は、日本市場での広告活動などを停止。こうなると静かにフェードアウトすることになる。ジャガーとランドローバーも今回の景気低迷の向かい風をモロに受け業績が急速に悪化。タタ自動車が資金注入することになった模様。最悪の場合、日本は撤退の可能性すら出てくる。
日本市場で確実に頑張れるの、ベンツ、BMW、VW、アウディ、ポルシェ、PSA、コーンズの扱い車種、ニッチマーケットのモデルくらいじゃなかろうか。アメリカ系のメーカーは本国で破綻すれば日本市場への援助も無くなり、やっていけなくなる可能性大。
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首都圏の某輸入車ディーラー幹部によりますと、やはり秋以降の落ち込みは急激とのこと。こちらは仕入れ「在庫」がなかなか捌けないらしい。過去のユーロ高を前提にインポーターからタマが降りてきている。円高還元などまだ先の話らしい。来年の販売計画も3割程度縮小の見込み。ただ固定費の圧縮などの対策は概ね完了している様子。さらに事態が深刻化するようなら、インポーターを越えて、本国のメーカーと直談判するとの意気込みでありました。
輸入車は新車もだけど中古車はもっと悲惨な状況のようです。
輸入車とは高級ブランド品の意味合いが強いので、円高差益に敏感な消費者はあの高値安定の代表株だったROLEXさえも安くなきゃ動かない状況になっていますからね。
中古品は夏までの3割減から半額が当たり前のようです。高い時に仕入れたからってそのままの値段じゃ誰も見むきしないです。
輸入中古車は一年前の相場に比べて激安ですので、しっかり円高差益分を値下げしなければ、新車はますます売れなくなるでしょうね。